多様な表現方法が互いに呼応しながら、展示空間に合わせて構成される
ドイツ人アーティスト ウラ・フォン・ブランデンブルクの個展「Chorsingspiel」がエスパス ルイ・ヴィトン大阪で2024年11月27日(水)から2025年5月11日(日)まで開催される。本展は、東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ・ヴィトンで、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションを公開する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として行われる。
フォン・ブランデンブルクの作品は、映像やドローイング、壁画、オブジェ、インスタレーションなど多岐にわたる。本展では、フォンダシオンの所蔵コレクションから2つのビデオインスタレーションを紹介。《Singspiel》(2009年)は18世紀後半のドイツで上演されていたオペラの形式を参照しており、無声映画でありながら音声の付帯する本作品は、フォン・ブランデンブルク自身が歌う2曲に合わせて、様々な年齢層の人々が集う家族の食事風景や、野外劇場での奇妙なパフォーマンスを描き出し、20世紀初頭の映画上映時に行われていた生伴奏を彷彿させる。もう1つの作品《Chorspiel》(2010年)も白黒映像だが、パフォーマンス、演劇、絵画それぞれに特徴的な表現が活人画の形式で融合されており、さらにギリシャ悲劇のコロス(合唱隊)の要素も加わる。日本初公開となるこれらの2作品からは、フォン・ブランデンブルクというドイツを代表するアーティストの多面的な作品世界が存分に感じられる。
ウラ・フォン・ブランデンブルク
1974年、ドイツのカールスルーエに生まれ、現在パリを拠点に活動。カールスルーエで舞台美術を学び、演劇の世界を経験した後、ハンブルク美術大学に進学。インスタレーションや映像、水彩画、壁画、コラージュ、パフォーマンスなど、多様な表現方法を用いるのが特徴で、異なる媒体が互いに呼応しながら、展示空間に合わせて構成されていく。作品は世界的に高い評価を受けており、ベラスケス宮殿(マドリード、2023-2024年)、シュトゥットガルト州立美術館(2022年)、ヴェーザーブルク近代美術館(ブレーメン、2021年)、パレ·ド·トーキョー(パリ、2020年)、ホワイトチャペル·ギャラリー(ロンドン、2018年)、イエーニッシュ美術館(ヴヴェイ、2018年)、ボン美術館(2018年)、ペレス美術館(マイアミ、2016年)、セントルイス現代美術館(2016年)など、様々な場所で個展を開催。2024年は京都のヴィラ九条山にてレジデント・アーティストとして滞在制作を行い、9月からはバス美術館(マイアミ)にて個展を開催中。
ウラ・フォン・ブランデンブルク個展「Chorsingspiel」開催概要
会期 | 2024年11月27日(水)~2025年5月11日(日) |
時間 | 12:00~20:00 |
会場 | エスパス ルイ・ヴィトン大阪 |
URL | https://tinyurl.com/mvscf4c9 |