デザインの力で地域活性化や社会課題の解決を図る
県立美術館附属としては「日本初」となる「山梨デザインセンター」が、新たな県のデザイン推進拠点として山梨県防災新館2階に2024年11月20日(水)にオープンする。当日、オープニングセレモニーとともに、CDO兼センター長に就任したアートディレクター・永井一史、デザインディレクターに就任したプロダクトデザイナー・深澤直人、柴田文江、実業家・林千晶によるトークセッション「デザインの可能性」が15:00より開催される。参加希望者は専用フォームから申し込みできる。
山梨デザインセンター概要
「デザインの力で山梨をしなやかに美しく」を基本理念に「政策×デザイン」「地域×デザイン」「産業×デザイン」を柱に、デザインの力で地域活性化や社会課題の解決を図ることが目的。子供から社会人まで幅広くデザインを学ぶ機会を提供するとともに、クリエイターが作品を展示・発表する場、デザイナーやクリエイター同士が交流できる場などを提供し、新たな価値の創出を目指している。
デザインを通して、イノベーションやコミュニケーション、そしてプレゼンテーションが生まれる場所となるように、素材や品質、ディテールにこだわり、シンプルで落ち着きのあるインテリア空間を構成。山梨におけるデザイン活動のハブになる拠点としてデザインされている。
デザイナーやクリエイター同士が交流できる場、またはセミナーやワークショップの場としても活用できるコミュニティスペース、組み立て式展示台によって、デザイナーやクリエイターがいつでも作品を展示・発表できる場として機能する展示スペースなどがある。
CDO兼デザインセンター長 永井一史
「デザインの力で山梨をしなやかに美しく」というビジョンのもと、行政とデザインの融合による新たな挑戦に大きな可能性を感じています。産業や文化、地域の課題、教育とデザインが向き合い、地域が培ってきた価値を尊重しながら、地域と共に成長する拠点として、山梨デザインセンターの活動を発展させることを目指していきます。
デザインディレクター 深澤直人
デザインとは人とものと環境の関係を美しく調和させることです。
18歳で山梨県を後にし、世界のデザイン界で各地の文化や美学に触れながら経験を積んでまいりました。それから50年の時を経て山梨県のデザインに関わる機会をいただきました。アメリカのシリコンバレーでIT産業に身を置き、その後イタリアや北欧では家具や照明や生活用品の日常の美学の中で本物を見出しデザインをしてまいりました。今は建築にも携わり、これからは地域や環境のデザインに取り組もうとしています。山梨県を、全ての人が共感し憧れるユートピアにすることが今私に与えられたミッションであると思っております。
デザインディレクター 柴田文江
デザインは小さな提案であっても社会を巻き込む大きなうねりを作る力を持っています。そういう強い力のあるものに山梨県が取り組むということであれば、私自身はデザインの専門家としてそれが間違いのないよう方向を見据える役目をしたいと思います。変わることで良くなることを見極め、変わらないように努力する方法を探し、そして何よりこの山梨県に似合うデザインであること、そういう目線を持って取り組んでいただきたいと思います。
デザインディレクター 林千晶
山梨県が包括的にデザインに取り組むこと、その一員として山梨県に貢献できることを、心から光栄に感じています。人口が減少し、みんなが少しずつ歳を重ねる中で、地域を支えるデザインの観点から、点在するローカルプレイヤーの活動を緩やかに繋ぎあわせ、県、日本、そして世界へと発信していく。その活動をサポートできればと考えています。