大阪芸術大学短期大学部モニュメント「空飛ぶ茶室」完成記念セレモニー
大阪芸術大学短期大学部は、建築史家・建築家 藤森照信の設計および指導により、空飛ぶ茶室シリーズを創るプロジェクトを実施。 空間演出デザインをはじめ、金属工芸、陶芸、ガラス工芸など様々な領域の学生が藤森照信より茶室についての特別講義を聴講し、焼杉造り、銅板曲げ、漆喰塗りなど普段では経験することがない茶室制作の共同プロジェクトに取り組んだ。
本企画は2019年秋に計画されたが、新型コロナ感染拡大の影響を受け、2020年10月に本格始動。 完成した「空飛ぶ茶室」は、地上からの高さ約5.7m、千利休由来の3畳茶室にこだわり、2本の柱を軸にした丸みを帯びたフォルムのモニュメント。
藤森は「まずこの企画の相談をもらった際に、実際にこの大阪芸術大学短期大学部を訪れました。植物・建造物・そして空気に触れ、『げいたん』の環境の良さを実感しました。どういうものを作るか考えたときに、この環境を壊してはいけない。そのうえで、新しさ、新鮮さを与えられるようなものを作りたいと考えました。そこで、これまでの経験から、茶室のようなものであれば、相応しいものができるのではないか」と「空飛ぶ茶室」制作に至った経緯を語った。「空飛ぶ茶室」は、今後は大阪芸術大学短期大学内で教材としての使用のほか、学内のシンボルモニュメントとして活用される。