2026年2月、パリにて個展「Come Meet the Monsters」を開催します

こんにちは。私はパリを拠点に活動する日本人アーティスト、英里です。現代陶芸と彫刻を制作しており、日常の物をモンスター化させたシュールな作品を作っています。ADF Webマガジンでは、現代陶芸やパリのアートシーンについての記事をお届けしています。

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本展「Come Meet the Monsters」では、手びねりで制作した陶のモンスターたちを発表します。彼らはオブジェであり身体であり、どこかキャラクターのような存在でもあります。ユーモラスでありながら、少しだけ不穏。触れたくなるような質感を持ち、見慣れたかたちが静かに変化していく瞬間を内包しています。

私にとってモンスターは脅威ではありません。羞恥やタブー、社会の中で無意識に身につけてきた規範によって抑え込まれてきた感情の化身です。一見ぎこちなく、時に怖く見えるかもしれませんが、彼らは私たちの内側を守る存在でもあります。

展示は三つの空間で構成されています。エントランス、オフィス、ビューティールーム。それぞれが社会的な役割や期待、振る舞いの型を象徴する場所です。その中にモンスターを置くことで、生産性や外見、自己管理といった価値観を静かに問い直したいと考えました。

地下では、日本の「茅の輪くぐり」に着想を得たインスタレーションを展開します。伝統的な輪の代わりにカーテンを用い、モンスターの差し伸べる手とともに来場者を迎えます。そのあいだをくぐり抜ける行為は、社会的な圧力や内面化された規範から自分自身を解き放つための、象徴的な身振りです。儀式を従うためのものではなく、立ち止まり、内省するための時間として再構築しました。

会期中には特別なディナーとジャズコンサートも開催します。彫刻、食事、音楽がひとつの空間で交差し、鑑賞者が観客であると同時に参加者となる夜をつくります。体験そのものが、展示の延長線上にあります。

「Come Meet the Monsters」は、モンスターを外側の敵ではなく、自分自身を映す鏡として提示する試みです。恐れや違和感の奥にある脆さと向き合うための、ひとつのきっかけになればと思っています。

「Come Meet the Monsters」開催概要

日時2026年2月13日(金)~14日(土) 11:00 - 17:00 ※ヴェルニサージュは2月12日(木)18:00 - 21:00
会場TRIQUETRA
76 rue Saint Mau, 75011 Paris
URLhttps://tinyurl.com/5eb66b8f