中国の建築家で最も注目されるひとり
持続可能な建築国際賞を受賞した中国の建築家・徐甜甜(DnA_デザイン・アンド・アーキテクチュア代表)による講演会「万物~生きたシステムとしての建築」が公益財団法人国際文化会館で2025年3月7日(金)に開催される。国際文化会館が2016年から展開している、国際的に活躍する建築家やアーティストをスピーカーに迎え「建築」を通して気候変動や地球温暖化、住み続けられる街づくりといった社会課題を考えるプログラム「Architalk」としての一環。国際文化会館は、日本モダニズム建築の巨匠である前川國男、坂倉準三、吉村順三の共同設計により竣工し、本館は2006年に文化庁に「登録有形文化財」として認められている。
徐甜甜は2023年に持続可能な建築に貢献した国際的な建築家に贈られるGlobal Award for Sustainable Architectureを受賞し、中国の建築家で最も注目されるひとり。都市部への人口流出で過疎化が進む地方。その解決のため、建築を通じた地域の再活性化や新しい観光の創出を試みる徐が、建築で文化と産業を結びつける可能性を語る。ゲストコメンテーターに塚本由晴(建築家/東京科学大学教授)、モデレーターに長谷川祐子(国際文化会館アート・デザイン部門ディレクター、金沢21世紀美術館館長)を迎える。専用サイトから申し込みできる。
徐甜甜(建築家/DnA_デザイン・アンド・アーキテクチュア代表)
中国の農村活性化プロセスに幅広く携わってきた。画期的な「建築鍼灸」は、中国の農村の社会的・経済的活性化に対する総合的なアプローチであり、国連ハビタットによって「都市と農村の連携に関するインスピレーション・プラクティス」のケーススタディに選ばれている。作品には、松陽県における工場のモダンリノベーションや記念ホールのデザインによる地方ツーリズムの促進、北京郊外のアーティストコミュニティであるSongzhuang Art Colonyのアートセンターのデザイン、福建省の客家土楼のリノベーション、浙江省にある長江をまたぐ橋の再構築など、地方におけるコミュニティの再構築と活性化を主眼としているものが多数。2006年と2008年のWA China Architecture Award、2008年のArchitectural League New York’s Young Architects Award、2009年のArchitecture RecordによるDesign Vanguard Award、2019年のMoira Gemmill Prize for Emerging Architect、2023年のGlobal Award for Sustainable Architectureなど数々の賞を受賞。2020年にはアメリカ建築家協会の名誉フェローに任命された。ハーバード大学大学院で都市デザインにおける建築学修士(MAUD)。清華大学で建築学士を取得。
公益財団法人国際文化会館
日本と世界の人々の間の文化交流と知的協力を通じて国際相互理解の増進をはかることを目的に、1952年にロックフェラー財団をはじめとする内外の諸団体や個人からの支援により設立された非営利の民間団体。創立70周年を機に「多様な世界との知的対話、政策研究、文化交流を促進し、自由で、開かれた、持続可能未来をつくることに貢献する」という新たな使命のもと、アジア・太平洋地域を代表する知の交流の拠点となり、グローバルでよい高いインパクトを発することを目指している。事業活動は主として、①国際関係・地域研究・地政学、②社会システム・ガバナンス・イノベーション、③文明論・哲学、④アート・デザインの4つの領域からなるプログラム部門と、その事業を支える国際交流の場としての施設の維持運営にあたる業務部門とからなる。
Architalkシリーズ 「万物~生きたシステムとしての建築」開催概要
日時 | 2025年3月7日(金)18:30~20:00(18:00開場) |
会場 | 国際文化会館 |
言語 | 英語・日本語(同時通訳付き) |
料金 | 一般3,000円、学生1,500円 |
URL | https://tinyurl.com/49amrc4m |