効率的で従業員への配慮が行き届いたオフィス
NYマンハッタン中心部に本社を置く小型家電のデザイナー兼メーカー「Made by Gather」の、モントリオール事業を新しいスペースに集約する大規模なプロジェクトを、エスパジオ・デザインが手がけた。このオフィス移転の目的は、現場のチームにとってより機能的で刺激的なスペースを、それぞれのニーズに合わせて作ることだった。
インテリアデザインはオフィスの最適なレイアウトで構成され、家電製品をテストするための大きなアイランドキッチンも複数含まれていた。製品を紹介し、顧客やパートナーに会うためのショールーム、家電製品や調理された料理を紹介するフォトスタジオも必要だった。同社はニューヨークのルーツに忠実に、マンハッタンの活気あるエネルギーを呼び起こすようなシックでインダストリアルなインテリアデザインを求めていた。また、従業員の福利厚生を重視する同社は、エネルギーのスムーズな流れと調和のとれた風土を促進するために、風水の原則を取り入れたいと考えていた。
提案
Made by Gatherは、オフィスのデザインとフィッティングアウトを開始する前に、エスパジオ・デザインに移転先の新たな賃貸物件を決める前に必要な広さについて相談。インテリアデザイナーは彼らのニーズを分析し、当初想定していた1万平方フィート(約930平方メートル)ではなく、8000平方フィート(約740平方メートル)のスペースで十分だという結論を出した。この段階を踏まえた結果、賃貸料を大幅に節約することができた。こうした要件を念頭に、1801 McGill Collegeの最上階に展開した場合のレイアウトプランの第一稿が完成。このスペースでは、カレッジのテストキッチンに必要な業務用フードを設置するために必要な屋上へのアクセスも考慮された。
従業員のハイブリッドな勤務形態に合わせ、ワークステーションを割り当てないオープンプランが提案された。活動に適応した職場環境の原則に従い、会議室や集中作業室も様々なタスクに対応できる柔軟性を兼ね揃えている。レセプション・エリアでもあるショールームは、中央の巨大なテレビ・スクリーンの両側に格納式のキャビネットが設置されている。部屋のあちこちにある棚やキャビネットの家具には、数多くの製品が陳列されている。中心となる大きなテスト・キッチンは、2つの調理用アイランドで構成されており、ランチタイムに従業員が集まって休憩したり、コの字型のベンチで仕事をしたりできるキッチンも設けられている。
設計には風水の専門家にも協力を求め、アドバイスによりキャビネット家具の丸みを帯びた形状、照明器具、オープンエリアの金属製アーチなどを選択し、エネルギーの循環を促す環境を整えた。外部とのつながりに関しては、自然光の拡散を最大化し、モントリオールのダウンタウンの格別な眺めを楽しめる仕様とした。象徴的なストリート・アーティストによるカラフルなペインティングでニューヨークの美学を強調しながら、従業員のために最高の眺望を確保するよう、スペースは慎重に配置された。
本プロジェクトは、同社の機能的・美的ニーズを十分に満たすことができ、インテリアデザイナーとクライアントの双方にとって満足のいく仕上がりとなった。ニューヨークのデザインとモントリオールの雰囲気、そして風水を融合させた新しいワークスペースは、モントリオールの従業員やモントリオールを訪れるニューヨーカーにとって刺激的な環境といえる。この刺激的なオフィスデザインはMade by Gatherのビジョンを象徴するもので、イノベーションとコラボレーションのダイナミズムを強化している。
エスパジオ・デザイン
オフィスとクリニックのデザインに特化したインテリアデザイン会社。他に類を見ない完成引き渡しサービスを提供している。効率的かつチームにとって刺激をもたらし、ビジネスの顧客にとっても居心地の良い職場環境を望む企業をサポートしている。