文化交流の発信拠点となるギャラリーを作りこの土地から世界へ美を伝播させたい

現代アートギャラリー「ICHION CONTEMPORARY(イチオン・コンテンポラリー)」が大阪・梅田に2025年1月13日(月)にオープンする。設計は大阪出身の建築家・安藤忠雄。安藤建築の特徴である打ち放しコンクリート建築で、地下1階から地上5階までの6層構造となっている。オープニング記念展として「GUTAIは生きていた」が2025年1月13日(月)から4月18日(金)まで開催される。

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《新ギャラリー イメージ》©安藤忠雄建築研究所

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《新ギャラリー イメージ (左)1階、(右)5階》

ICHION CONTEMPORARYが所在する大阪市北区野崎町は、古くから諸外国との交易などに重要な拠点としての役割を担ってきた。かねてからこのような歴史的背景に敬意を払い、文化交流の発信拠点となるギャラリーを作りこの土地から世界へ美を伝播させたいとの想いを持っていたオーナーに安藤が共鳴したことがギャラリー新設への経緯となった。ギャラリーの土地は幅4メートルで「限られた立地での不可能を可能にする」という、既成概念を打ち破り失敗を恐れず挑戦し続ける安藤の考えのもと、ギャラリー新設に向けてコンセプトワークや設計の取り組みを行っていた。

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《安藤忠雄 新ギャラリー スケッチ》

オープニング記念展 「GUTAIは生きていた」

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《(左)向井修二 過去アートワーク「シャネル 銀座並木」外観 ©CHANEL (右)向井修二 過去作品》

本展では、具体美術協会の会員であった向井修二が『建築は凍れる音楽』というゲーテの一節を引用したテーマのもとで、安藤の建築に着想を得たインスタレーションが展示される。また、白髪一雄や吉原治良をはじめとする具体美術を代表する作家の作品も展示し、GUTAIの過去と現在が交錯する空間が広がる。具体美術協会の設立から70年以上が経過した今、その歴史と影響を辿りつつ、GUTAIの継続的な存在意義と未来への展望を探る展示となる。

安藤忠雄

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1941年、大阪生まれ。独学で建築を学び、1969年安藤忠雄建築研究所設立。代表作に「光の教会」「ピューリッツァー美術館」「地中美術館」など。1979年「住吉の長屋」で日本建築学会賞、1993年日本芸術院賞、1995年プリツカー賞、2003年文化功労者、2005年国際建築家連合(UIA) ゴールドメダル、2010年ジョン・F・ケネディーセンター芸術金賞、後藤新平賞、文化勲章、2013年フランス芸術文化勲章(コマンドゥール)、2015年イタリア共和国功労勲章グランデ・ウフィチャ―レ章、2016年イサム・ノグチ賞など受賞多数。1991年ニューヨーク近代美術館、1993年パリのポンピドー・センターにて個展開催。イェール、コロンビア、ハーバード大学の客員教授歴任。1997年から東京大学教授、現在、名誉教授。

「GUTAIは生きていた」開催概要

会期2025年1月13日(土)~ 4月18日(金)
※1月13日(月)は事前予約制、12月より受付
時間10:00~18:00
会場ICHION CONTEMPORARY
休館日日・月・祝日
※2025年1月12日(日)、13日(月)は開館
料金無料
URLhttps://tinyurl.com/ypaenpf4