MIID REKA Awards 2020のADFアワード受賞作品

マレーシアのインテリアデザイン業界を代表する団体、マレーシアインテリアデザイナー協会(MIID)が主催するMIID REKA Awards 2020の受賞作品が発表されました。青山デザインフォーラム(ADF)は、コーポレートパートナーとして、2018年より当アワードをサポートしてきました。本年、ADFアワードが新設され、第1回目の受賞作品には、Essential Design Integrated Sdn Bhdのデザイナー、Wong Pei SanによるHouse 68が選ばれました。adf-web-magazine-miid-awards-2020-the-suspended-staircase.jpgadf-web-magazine-miid-awards-2020-house-68-is-a-garden-sanctuary

ADFアワード受賞作品紹介

House 68は、マレーシアのセランゴール州にある3,488㎡の敷地に建てられた、家族とゲストが落ち着いて過ごせるエンターテインメント空間です。インテリアのドアや壁面パネルは、チークやホワイトオークなどの自然の暖かい素材を基調にし、広く使用されたホワイトマーブルのフローリングとのバランスは、モダンな貸切リゾートの空間を演出しています。adf-web-magazine-miid-awards-2020-tropical-living-room

エントランスホールの吊り階段は、この家の柱のひとつと言えます。吊りロッドを使用することで、視覚的な障害物を最小限に抑え、その結果演出された「軽さ」は、インテリアスペースに自然光を引き込む機能も果たしています。また、階段の踏み板の下に組み込まれた照明の光が段差を照らすことで、浮遊感がより強調されています。adf-web-magazine-miid-awards-2020-warm-ambience-is-created-with-concealed-under-step-lightingadf-web-magazine-miid-awards-2020-delicatel- supported-by-thin-hanging-rods

メインエントランスの階段と対になっているのが、2階の主寝室へと続くらせん階段です。このらせん階段は片持ち梁と細いロッドにより構成され、らせん状に延びてゆくロッドが浮遊する柱となり、光をとりこんでいます。また、この階段を、チークの柱で構成された木材の壁が包み込み、設計の垂直性を引き立てています。adf-web-magazine-miid-awards-2020-steps-are-cantilevered-with-the-stringer

「House 68」概要

場所マレーシア セランゴール州
完成時期2019年
敷地面積3,488㎡
建物面積1,829㎡
延面積2,146㎡
設計者Wong Pei San
設計事務所Essential Design Integrated Sdn Bhd