東京ビジネスデザインアワード2021年度のテーマは個性的な素材・技術を幅広く選出する12件
東京都内の中小製造業活性化策として東京都が主催し、日本デザイン振興会が企画・運営を行う東京ビジネスデザインアワードは、本年度のアワードの「テーマ」として選出された12件を発表し、デザイナーからの提案応募を2021年9月6日(月)から11月3日(水・祝)まで受け付ける。また応募期間中はデザイナー向けに応募説明資料公開や企業とのオンライン相談会も実施。企業の「テーマ」とデザイナーの提案マッチング成立後は、実現化に向けての協働がスタート、プレゼンテーション方式の最終審査を経て、2022年2月に最優秀賞・優秀賞を決定する。
本年で10回目となる東京ビジネスデザインアワードは中小企業から募集した「テーマ」を活用した新規用途開発やビジネス全体へのデザイン提案をデザイナーから募るコンペティションで、2012年の開始以来、総企業テーマは延べ105件、デザイナーからの提案は延べ1300件以上、マッチングからは20件以上の商品化や協働事例が生まれ、現在も複数のプロジェクトが進行している。これまでにマッチングした企業とデザイナーによる提案実現事例は20件。販売商品が国内市場はもとより海外でも好評を博するなど、実績を重ねている。
2021年度 東京ビジネスデザインアワード テーマ一覧
2021年度の「テーマ」にはコロナ禍にも関わらず前年を上回る数の企業応募があり、その中から木材や立体質感印刷、AIを導入した音声テクノロジーまで、幅広い分野から12件が選出された。
- エコな木質素材-B級木材も利用可能、木材を繋ぎ合わせて作る新たな木質素材
- 電子回路設計・加工技術-回路設計をはじめとする一気通貫で多様なものづくり体制
- メタル加工技術-機械化と手作業両方の利点を生かした自由度の高い溶接技術
- マグネシウム切削加工技術-10年以上にわたる実績、安全で最適なマグネシウム切削加工技術
- 紙器設計技術-のり貼り不要、少ない部品でエコな紙器設計が実現可能
- 色と質感表現の印刷技術-色に「質感」表現の要素を加え、鮮やかな表現を提案
- さとうきび由来の再生素材-さとうきびの搾りかすが日本の伝統的なものづくり技術で蘇る
- 製本加工技術-数百、数千におよぶデザインの可能性で製本のイメージを覆す
- 工業ゴム精密加工-精密な加工工程をワンストップで実現し、多様なニーズに対応
- 裂地縫製技術-高い技術力を必要とする裂地の縫製技術
- 完全不燃の外壁素材-800度の高温下でも耐えうる固定力を持つ不燃性の外壁材
- AI声質変換技術-リアルタイム変換技術で「声」の可能性が無限に広がる
各テーマの詳細は公式サイトまで
東京ビジネスデザインアワード」 主な提案実現事例
「MASKING COLOR」2012年度 テーマ賞
太洋塗料×小関隆一 [RKDS]
「FROM NOWHERE」2014年度 最優秀賞・テーマ賞
カドミ光学工業×三浦秀彦、久保井武志[クラウドデザイン]
「irodo」2017年度 最優秀賞・テーマ賞
扶桑× 榊原美歩[GoodTheWhat]
「香の具」2018年度 優秀賞・テーマ賞
GRASSE TOKYO×清水覚、山根準、山根芽衣、安次嶺彩香
「METALFACE」2018年度 最優秀賞・テーマ賞
技光堂×今井裕平、林 雄三、木村美智子、鈴木杏奈 [kenma Inc.]
「PageBase」 2019年度 テーマ賞
研恒社×今井裕平、林 雄三、高橋良弘、鈴木杏奈、鄭呟采[kenma Inc.]
2021年度 東京ビジネスデザインアワード・デザイン提案募集概要
募集期間 | 2021年9月6日(月)から11月3日(水・祝)まで |
応募資格 | 中小企業との協業に意欲のある国内在住の個人またはグループ |
応募費用 | 無料 ※ただし、通信費や提案の制作に伴う実費等は応募者負担 |
賞・賞金 | 最優秀賞(1点) 賞金100万円(企業、デザイナーにそれぞれ50万円) 優秀賞(2点) 賞金各20万円(企業、デザイナーにそれぞれ10万円) テーマ賞(1テーマにつき1点) |
応募・相談会詳細 | デザイナー向け応募説明資料公開・企業によるオンライン相談会の実施についての詳細は公式サイトまで |