今年のテーマは可能性のエコロジー
The Ecology of Possibility(可能性のエコロジー)と題された第25回「国際ガーデンフェスティバル」の一般公開が始まった。25周年を迎えるにあたり、アーティスティック・ディレクターのエヴ・ドゥ・ガリー=ラマンクは庭園の未来を想像するデザイナーを募った。2024年10月6日まで開催される今回は、6つの新作を含む27の現代庭園と、常設作品(ペルゴラ)、2つのエクストラ・プロジェクト(フォークフローレ、リペリア / リパリア)が紹介される。
テーマ|可能性のエコロジー
今日の庭は持続可能で生物多様性を保全し、サポートするべきであるという社会的責任を負っているように思われる。植物はそれぞれの種の特定のニーズと行動、そしてそれらがどのように相互作用するかを考慮した上で、厳密に選択され、開発される場所の特性や四季の移り変わりも注意深く研究されている。こうしたイデオロギーと現状を踏まえて、庭園の未来は一体化したものなのだろうかという関係性を重視した学際的なアプローチに基づき、庭園の未来が生活者との真の対話から生み出されることが期待される。
ブリスマン・デアイユ
国際庭園フェスティバル、ドメーヌ・ドゥ・ショーモン・シュル・ロワール|フランス
自然の色
ヴァンデルヴェーケン、建築+ペイザージュ|カナダ、サン=ランベール
フューチャー・ドリフツ
ジュリア・ラインズ・ウィルソン|アメリカ
紡ぐ物語(スタンドアロン・インスタレーション)
シャザ・バッツィ、マエル・ベルマン|カナダ・モントリオール
ペルゴラ(常設)UQAMのイベント・デザインDESSプログラムとのコラボレーション
ジェローム・ラピエール建築事務所|カナダ・ケベック
リールマン通り|オルガンマン通り
ピオニアプランター|ベルギー
スーパーストラータ
マットオン|イタリア
フォークロア
LNペイザージュ、シャン・リーブル|スタジオ・クレアティフ
第33回国際庭園フェスティバル、ドメーヌ・ドゥ・ショーモン・シュル・ロワール(フランス)
リペアリア / リパリア
セス・ラメスラ、フィオン・コン、ティ・ゴック・アン、リンジュアン・ダイ、ピート・ノース教授|トロント、オンタリオ州、カナダ
閉鎖された砂場(ケベック州グラン=メティス)トロント大学ダニエルズ建築・景観・デザイン学部とのコラボレーション
国際庭園フェスティバル
マリー=ジョゼ・ラクロワ、ドゥニ・ルミュー、フィリップ・プーラウエック=ゴニデック、アレクサンダー・レフォードによって2000年に創設されたインターナショナル・ガーデン・フェスティバルは、北米で最も重要なコンテンポラリー・ガーデン・フェスティバルのひとつとして知られている。毎年このフェスティバルでは70人以上の造園家、建築家、デザイナーなど、さまざまな分野の人々が手掛けた20以上のコンセプチュアル・ガーデンが展示。このフェスティバルは国際関係・フランス語圏省が2年に1度、その地域の国際的名声に貢献した団体に授与するエクトール・ファーブル賞(2007年)をはじめ、長年にわたり数々の栄誉に輝いている。
レフォード庭園
カナダの国定史跡であり、ケベック州の遺産でもあるレ・ジャーダン・ド・メティス / リフォード・ガーデンズは、ガスペとセント・ローレンス川下流を訪れる人にとって必見の場所である。60年もの間、文化的な空間と観光地として親しまれてきた庭園は訪れる人々に五感を刺激し、自然と触れ合う機会を提供する象徴的な景観である。セント・ローレンス川とミティス川の合流点に位置するこの庭園は、1926年から1958年まで冒険的な園芸家エルシー・レフォードによって設計された。この庭園はアメリカのトップ・ガーデンのひとつとして認められており、世界の偉大な庭園のひとつに数えられている。2023年には6万人近くが庭園を訪れた。