生前に手掛けたポスターを各時代に分け3回のシリーズで展示

1960年代以降の日本におけるグラフィックデザインの第一人者の一人として知られる青葉益輝が生前に手掛けたポスターを各時代に分け3回のシリーズで展示。シリーズ1の本展は、日本デザイナー学院にて2023年7月18日(火)から8月6日(日)まで、青葉が広告代理店勤務時代の1960年当時に手掛けた東京都の仕事を紹介する。グラフィックデザインや広告業界に興味を持つ学生のみならず、多くの人にとって一時代を築いたクリエイター青葉益輝に触れることができる貴重な機会となる。adf-web-magazine-aoba-matsuteru

Attention

シリーズ1の本展では、青葉氏が広告代理店勤務時代の1960年当時に手掛けた東京都の仕事を紹介します。青葉さんがまだ入社まもない頃です。
今回の展示は、みなさんに昭和の時代の名作ポスターを誌面やオンスクリーンではなく、実物を見てもらいたいと企画しました。
制作時から長い時間が経っていますし、高い価値を持っていますが、額装もせずに展示しました。多少の傷みは飲み込んでも、紙とインクで創られた物体としてのポスターを体験して欲しいと思ったからです。当時、街に貼られていたポスターとの出会いを体験してください。ですから、タイトルもキャプションも何もありません。

昭和デザイン会議 大迫修三

青葉益輝

1960年代以降の日本のグラフィックデザインの第一人者として知られ、「環境」や「平和」をテーマにした作品が多く、東京都のごみ問題をテーマにしたポスターや、平和の大切さを訴える自主制作の作品など、社会性の強い活動に取り組んだ。1939年東京生まれ。1962年より広告代理店勤務を経て、1970年にA&A青葉益輝広告制作室を設立。1966年よりフジテレビの番組宣伝ポスターを15年間担当。また、東海銀行、イワタニ、西友など数多くの企業広告を担当。1991年よりコーセーのクリエイティブディレクターとして10年間、宣伝活動に参加。またリクルート・ガーディアン・ガーデンでの「一坪展」審査員及び同展広報ポスターを15年間担当する。1998長野オリンピックの第1回公式ポスター。受賞歴として、1982年、ブルノー(チェコ)国際グラフィックデザインビエンナーレでグランプリ受賞。1987年ワルシャワ(ポーランド)国際ポスタービエンナーレでグランプリ受賞など、世界5大ビエンナーレ全てで受賞。1995年、日本宣伝賞山名賞受賞。2006年には紫綬褒章を受章する。2008年には核兵器の廃絶や平和を呼びかけるポスター「ヒロシマ・アピールズ」を制作。国際グラフィック連盟(AGl)会員、東京ADC委員、JAGDA理事や東京造形大学客員教授を務めた。2011年7月9日、食道がんによって東京都内の病院で死去。71歳没。

「青葉益輝展 series.1」開催概要

会期2023年7月18日(火)から8月6日(日)まで
会場専門学校日本デザイナー学院 8F WALL GALLERY
入場無料