ロンドン・デザイン・フェスティバルで発表した初コレクション

ロンドンを拠点とする新進スタジオWedgeが、デビュー作となる家具コレクション「Epoch [I] & [II]」を発表した。本作は、素材知性と演算的クラフト、そしてアルゴリズムが生む不完全性への探求を彫刻的に昇華したシリーズであり、ロンドン・デザイン・フェスティバルでの発表を通じて注目を集めた。3Dプリントによる砂と金属の融合によって、精密でありながらも石のような触覚性を持つ仕上がりが特徴である。

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02_Epoch II_1 by wedge

WedgeはAndy Zhang、Lei Zhang、Peiyan Zouの3名によって設立されたデザインスタジオであり、「Activating Dimensionality(次元を活性化する)」を掲げ、機械と素材のあいだに存在する製作プロセスを通じて、持続可能性と実験性の共存を試みている。

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02_Epoch II_2 by wedge

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02_Epoch II_Axona by wedge

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02_Epoch II_Gorgonia by wedge

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02_Epoch II_Lyapse_1 by wedge

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02_Epoch II_Seiche by wedge

本コレクションは石英砂を用いたバインダージェット方式の3Dプリント技術により製作されている。素材モデリングやLiDARスキャンの誤差、自然の造形などを意図的に取り込みながら設計されており、自然の不規則さと演算的精度が交差する中で、触感と構造を両立させた彫刻家具を生み出している。

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02_Epoch II_3 by wedge

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02_Epoch II_4 by wedge

各作品はリサイクル可能かつ一点物であり、持続可能性を制約ではなく美学として表現している。「デジタルと手仕事の感触をつなぐこと、それがこのEpochの核にある」と共同創設者でディレクターのPeiyan Zouは語る。「不安定さの美──痕跡、緊張、時間が構造へと昇華される。」造形言語は解剖学や地質学、流体力学にインスパイアされている。SoleusやCoccyxといった椅子は姿勢や筋肉の動きに基づいて設計され、Talus、Karst、Taphraは浸食や地層圧縮を再解釈する。Gorgonia、Lyapse、Seicheは珊瑚の成長や乱流、共鳴を参照し、PhylloやAxonaといったコートスタンドは、自然と数学的構造の統合を試みている。

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01_Epoch I_Soleus by wedge

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01_Epoch I_Coccyx_4 by wedge

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01_Epoch I_Coccyx_1 by wedge

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01_Epoch I_Coccyx_Detail

Wedge

WedgeはAndy Zhang、Lei Zhang、Peiyan Zouの3名によって設立されたロンドン拠点のデザイン&リサーチスタジオ。素材のエコロジー、新興技術、文化的探求を軸に、デジタルと物理的な次元をつなぐ新たな設計思考を探究している。家具、インスタレーション、建築システムを横断し、持続可能性を制約ではなく創造の枠組みとして扱う実験的かつ協働的な活動を展開している。