「同時代性」がテーマのコレクションからテーマ別に構成
「創造的な出会いのためのテーマ別展示」がUESHIMA MUSEUMで2025年6月21日(土)より開催される。UESHIMA MUSEUMは事業家・投資家である植島幹九郎により、自身の母校である渋谷教育学園の敷地内に2024年6月に設立された美術館。アートコレクターでもある植島の現代アート作品コレクションを収蔵しており、本展では700点を超えるコレクションから様々なテーマに沿って構成された作品が展示される。キュレーションは2025年3月まで金沢21世紀美術館の館長を務め、グローバルに活躍する長谷川祐子が担当。また、併せてジェームズ・タレルのインスタレーション作品が常設展示として新たに公開される。チケットは公式サイトから購入できる。
展示構成
地下:宇宙と重力
土や生の素材を用いて、物質が神聖な存在へと変容する瞬間を「ギャラクシー」と名づけたボスコ・ソデイの作品、惑星の肖像を通して途方もない時間と空間を体現するロバート・ロンゴの「惑星シリーズ」など、壮大な宇宙観が展開される。重力に引かれ、しかし意識は彼方へと放たれる、そんな二重性の体験を導く空間。
- マーク・クイン「Solar Eclipse Northern Hemisphere August 11th 1999」2017年
- ロバート・ロンゴ「untitled (small Venus)」2005年
- ボスコ・ソディ「untitled (Urushi Series)」2015年
- シアスター・ゲイツ「Creamy Rich Sky, Asphalt Horizon Roll」2014年
1階:都市とポップ
アンディ・ウォーホルによる、日常の中の物象に向けたクールで鋭い眼差しを出発点に、日本独自の「ネオテニー的ポップ」ともいえる奈良美智が、北斎の浮世絵とランデヴーするような出会いを見せる。さらに、ストリートからの詩的反抗として立ち現れるバンクシーまで、都市とポップの多様な位相が交差する。
- バンクシー「Bomb Love」2003年
- 草間彌生「今こそわが芸術のおとづれをまっているワタシ ハナバナしいわが心のナグサメのおとづれをまっている いつ年月をえてしらぬまにわたしは 今日のわたしはさみしかったので空の白いクモみつめたのだ / I who await the arrival, any moment now, of my art Awaiting the arrival of my heart’s glorious consolation Years passed before I knew it Because I felt lonely today I watched a white cloud in the sky」2021年
- 奈良美智「No Nukes」2022年
- アンディ・ウォーホル「Campbell’s Soup I: Tomato」1968年
2階:ゲルハルト・リヒターとジェームズ・タレル
ゲルハルト・リヒターの作品群によって構成される空間は、物質性とイメージの間に漂う揺らぎを静かに照らします。さらに今回から、ジェームズ・タレルによる新たな常設展示室が加わる。
- ゲルハルト・リヒター「Kanarische Landschaften I [Canary Landscapes I (Butin 39)]」1971年
- ゲルハルト・リヒター「21. Feb. 01」2001年
- ゲルハルト・リヒター「Abstrakte Skizze (Abstract Sketch)」1991年
- ゲルハルト・リヒター「Abstraktes Bild (P1)」1990/2014年
3階:幾何と内省のコンポジションー常温の抽象
目まぐるしく変化し、刺激に満ちた現代社会にあって、私たちはしばしば「静けさ」や「中庸な温度」を求める。3階の展示では、くつろぎと緊張を同時に誘う幾何学的な抽象絵画が並ぶ。
- アグネス・マーティン「untitled」1995年
- 山田正亮「Work E. 369」1988-89年
- アンセルム・ライル「untitled」2005年
- スプツニ子!「幸せの四葉のクローバーを探すドローン」2023年
4階:ナラティヴと色彩のアウラ
アフリカ作家を含む多様な国籍のアーティストたちによる、個々の生や歴史の語り(ナラテイヴ)が力強く展開される。鮮やかな色彩と大胆な構図で構成された具象作品のあいだに、ベルナルド・フリーズらによる、色彩そのものの気配——アウラ——をとらえた抽象作品を挿入することで、イメージと抽象の境界が絶えず揺らぎ、観る者の内に物語と詩情を同時に呼び起こす。
- ウマー・ラシッド「Payback is a motherfucker. The final death of Harlem Carl. Or, in another time, he would have outlived us all.」2022年
- 油野愛子「CAMELLIA (Narrative)」2022年
- ワハブ・サヒード「untitled」2022年
- 加藤泉「untitled」2020年
5階:物質と感情のエンタングルメント
愛と欲望、リビドーと記憶――それらをめぐる複雑な情動が、物質とイメージの絡まり(エンタングルメント)として表現される。グリッチ、ノイズ、ハイブリディティといった現代的感性を纏ったそれらの表現は、現代の私たちの複雑で少し歪んだ欲望や人間関係を繊細に、挑発的に映し出す。
- ベルナール・フリズ「Bitje」2019年
- ジャン・ミッシェル・オトニエル「pink Lotus」2015年
- マーク・クイン「The Moon of Jupiter」2010年
- 水戸部七絵「remember love」2022年
展示予定アーティスト一覧
アグネス・マーティン、アレクシス・ロックマン、アンセルム・ライル、アンディ・ウォーホル、池田亮司、ウマー・ラシッド、オラファー・エリアソン、加藤泉、葛飾北斎、カプワニ・キワンガ、ギデオン・アパー、草間彌生、ケリス・ウィン・エヴァンス、ゲルハルト・リヒター、シアスター・ゲイツ、ジェームズ・タレル、塩田千春、ジャン・ミッシェル・オトニエル、ジョン・マディ、スプツニ子!、タカノ綾、多田圭佑、ダミアン・ハースト、ダン・フレイヴィン、teamLab、トーマス・シュトゥルート、トルクワセ・ダイソン、トレイシー・エミン、奈良美智、名和晃平、ニコラ・ビュフ、ハロルド・アンカート、バンクシー、ピウス・フォックス、ベルナルド・フリーズ、ボスコ・ソディ、マーク・クイン、マーク・ライデン、マイケル・ケーガン、松谷武判、水戸部七絵、村上隆、モーゼス・ジボル、山田康平、山田正亮、油野愛子、ライアン・ガンダー、ライアン・サリバン、ルイーズ・ブルジョワ、ロバート・ロンゴ、ロベルト・ペレ、ワハブ・サヒード
植島幹九郎(UESHIMA MUSEUM COLLECTION創設者)
1979年千葉県生まれ。1998年渋谷教育学園幕張高等学校卒業、東京大学理科一類入学。東京大学工学部在学中に株式会社ドリームキャリアを起業し、現在では事業家・投資家として多角的にビジネスを展開する傍ら、国内外のオークションハウスやギャラリーを渉猟。国内外一流作家から国内若手作家に至るまで幅広く、現代アート作品のコレクションを続けている。2024年、US版Artnews Top 200 collectors(その年に最もアクティブだった世界のスーパー・アートコレクター200人を紹介する特集)に選出された。
「創造的な出会いのためのテーマ別展示」開催概要
| 会期 | 2025年6月21日(土)~ |
| 時間 | 11:00~17:00 (最終入場16:00) |
| 会場 | UESHIMA MUSEUM |
| 休館日 | 月曜(月曜が祝日の場合は開館、翌平日休館) |
| 料金 | 一般1,800円/中高生500円/小学生以下無料 (日本国内在住者) |
| URL | https://tinyurl.com/mua3wyb7 |

日本語
English

























