LAのアーティスト アレハンドロ・ロペスなどが参加する企画展「Back to Nature」がelephant STUDIOにて開催
企画展「Back to Nature」について
本展では、それぞれ拠点の異なる作家による作品を通して、現代社会における人間という生き物にとっての自然とは何なのか、という問いを提示し自然との対話を促す。
アーティストのアレハンドロ・ロペスは、現代を「自然と人間が最大限に乖離した今までにない社会」とし、彼自身が自然との対話を通して制作した作品を提示。Yosemiteシリーズでは、作家自身がアメリカ/カリフォルニアのYosemite Valleyの山奥に赴き、人が立ち入らないような過酷な環境の中で制作した絵画作品群を展開する。一人広大な大地に身を置き自然と向き合うことで、作家自身が仏教寺院での五行修行によって得た、最終的に何も存在しない境地-「無」に到達するという経験を呼び起こし、それによって得た新たな自然との新たな関係性を掲示する。
美術家の藤元明は能登半島「海ごみ山」を訪れた経験を契機に、大量消費社会が生み出した”ゴミ問題”について考えを巡らせ、実際に能登半島のごみを素材として制作した海ごみシリーズ《LAST HOPE》を出展。2020年の当ギャラリーにおける個展にて、初めてギャラリーにて売約された作品群として知られる本シリーズは、アクセスの厳しい国境の浜に漂着し、溜り続ける海ごみの山のすぐそばに、藤元が道具を持ち込み溶かし固めるという工程を経て制作されたもの。素材の色をそのまま活かした鮮やかな抽象表現作品として提案する。
自身にとって自然は飽きることのない象徴的なモチーフと語るアーティスト・原口みなみは、「記憶」や「思い出」をキーワードに、鑑賞者自身の記憶とのつながりを通して得られるプリミティブな感情との共鳴をテーマとして制作活動を行っている。2022年度、雲ノ平山荘AIRプログラムにおける滞在制作を経て完成した絵画作品群を始め、作家の特徴の一つでもある花をモチーフとした作品などを展示。出展作品のうちのひとつ「山のまつり」は、雲ノ平で見たニッコウキスゲの群生と、春になりそれらが一気に芽吹いた美しさ、またある種の恐ろしさや狂気が発想の起点となっており、教会で見られる祭壇画のように三連画を用いることで、自然への畏怖や神々しさを掲示する。
アーティスト・トーク詳細
- 日時:6月9日(金)17:00 - 17:30
- 登壇者:アレハンドロ・ロペス、藤元明、小松隆宏(WATOWA GALLERY代表)※ゲスト登壇の可能性あり
- 予約制:参加希望者はメール(gallery@watowa.jp)にて連絡
「Back to Nature」開催概要
会期 | 2023年6月10日(土)~29日(木)※火曜定休 |
時間 | 12:00 - 19:00 |
会場 | elephant STUDIO |
入場 | 要予約。ドネーションチケット 500円(税込)〜※6月14/21/28日は観覧無料 |