学習、生成、創作の新たな地平を探る

美術出版社は2024年9月6日(金)に『美術手帖』10月号を発売し、特集「AIと創造性」を展開する。本特集では生成AI技術がアーティストやデザイナー、研究者にどのような影響を与え、AIと人間が創り出す新しい表現や創作の形を探求する。AIによる生成物と人間の「創造性」が交錯する現代において、AIが創作にもたらす革新、そしてその倫理的・法的な課題に目を向け、今後の芸術とAIの可能性を考察する。

adf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-1

『美術手帖』10月号

AIがもたらす創作の未来 新しい表現の地平を切り拓く

現在、AI技術はイラストレーション、文章、音楽、映像といった様々なデジタルコンテンツを容易に「生成」できる段階に達している。生成AIは既存の創作物や日常的にSNSに投稿される画像や文章を学習し、これらのパターンを基に高い精度で表現物を生み出すことができる。しかし、この技術進展はアートやデザインの領域に新たな表現の可能性をもたらす一方で、倫理的・法的な課題も引き起こしている。本特集では、AIがアーティストの創作にもたらす影響、AIと人間の「創造性」とは何かを問うインタビューや論考を通して、AIと人間が共に切り拓く「新たな創造性」の地平を探る。adf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-5

特集「AIと創造性」コンテンツ

「マンガ」AIとアーティストの関係性を描く

朝倉世界一によるマンガ作品を通して、AIがアーティストの学びと創作の場にどのように作用しているかを描写するadf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-2

「座談会」AIと人間の知性の未来

久保田晃弘(東京藝術大学教授)、清水知子(文化学者)、徳井直生(情報デザイン研究者)の3名が、「小さなAI」の可能性と、人間の知性への影響について議論するadf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-3

「インタビュー」AIによる創作とアートの未来

トム・ホワイト、村山悟郎、ジェームズ・ブライドルといった国内外のアーティストや専門家が、AIを用いた創作の可能性と課題について語るadf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-4

「特集記事」生成AIとアートの関係を紐解く

伊村靖子が「システムの美学」に基づいて、生成AIの「作家性」と新たな芸術表現の可能性を探る

生成AIと著作権を巡る基礎講座

弁護士の水野祐による生成AIの著作権に関する基礎知識を紹介adf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-7

AIと人間の創造性の歴史年表

AI技術の進展とともに変化する人間の創造性について、技術・人物・アートの観点から年表形式で俯瞰するadf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-6

「特別記事」田名網敬一「記憶の冒険」展

戦後のアメリカ文化を強く受けながらも、日本的な美意識とオリジナリティを併せ持つアーティスト、田名網敬一。国立新美術館で開催中の大回顧展(2024年11月11日まで)に際し、表象文化論・現代美術史研究の加治屋健司がその創造性と独自の世界観を読み解くadf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-8

「アーティストインタビュー」トーマス・ハウセゴ

2000年代から世界各地の美術館で個展を開き、旺盛な制作を続けるトーマス・ハウセゴ。日本初の個展に合わせて、石川卓磨(美術家 / 美術批評家)がその創作活動に迫り、俳句や月、卵といったモチーフがどのように作品に昇華されたかをインタビューするadf-web-magazine-bijutsu-techo-oct-2024-9

美術出版社

1905年に創業された美術出版社は長年にわたり美術書の出版を手掛け、芸術・デザイン・建築をはじめとする幅広い分野の書籍を発行する。『美術手帖』や『ワイナート』といった定期刊行物を通じ、美術と人々を結ぶ事業を展開している。

『美術手帖 2024年10月号』書籍情報

発売2024年9月6日(金)
価格特別定価 2,000円+税
URLhttps://amzn.asia/d/01D1JKR