ギャラリー白川コレクション60点の記録

「舟越桂版画展図録」が京都ギャラリー白川より2024年12月15日(日)より発売された。本図録は2024年8月より半年間、京都ギャラリー白川で全5回に渡り開催中の舟越桂版画追悼展の図録であり、全作品をフルカラーで掲載。舟越桂の版画の軌跡として、貴重な1冊となっている。

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表紙掲載作品/青い頭巾(2017)
銅版画(メゾチント ドライポイント アクアチント) ed.25 69.5×53cm

舟越桂は彫刻作品で知られているが、版画も多く残していた。舟越の卓越したデッサン力から生み出される版画作品を紹介したいという思いから、ギャラリー白川は半年間にわたり展覧会を開催。現在も会期中で、図録の発売を記念して当初の予定よりも長い12月22日(日)まで延長した。

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砂漠で見る夢(2005)銅版画

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(左)月の夜のスフィンクス(2005)銅版画、(右)戦争を視るスフィンクス(2005)銅版画

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(左)冬の名前(1993)リトグラフ、(右)羊歯のにおい(1993)リトグラフ

図録では60点の版画作品に加え、舟越の作品を年代順に紹介するほか、様々な技法で版画を制作してきた舟越桂の版画作品を知るため版画の技法と作品についても解説されている。ギャラリー白川、公式サイトおよびオンラインストアで購入できる。

舟越桂

1951年盛岡生まれ。彫刻家・舟越保武の次男として生まれる。東京造形大学彫刻科を経て、東京芸術大学大学院、同大学院美術研究科彫刻専攻修了。
1986年 文化庁芸術家在外研究員として英国・ロンドンにて研鑽を積む。
1988年 第43回ヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表作家に選出。同年第43回サンパウロ・ビエンナーレにも参加。
1989年 東京造形大学客員教授
1991年 版画を発表
1991年 タカシマヤ文化基金第1回新鋭作家奨励賞受賞
1992年 ドクメンタIX(ドイツ・カッセル)、第9回シドニー・ビエンナーレに参加。
1995年 第26回中原悌二郎賞優秀賞受賞
1997年 第18回 平櫛田中賞受賞
2003年 第33回 中原悌二郎賞受賞
2005年 スフィンクスシリーズ(版画、彫刻)を発表。
2009年 芸術選奨文部科学大臣賞、毎日芸術賞受賞
2011年 紫綬褒章受賞
2023年 第11回円空賞受賞
2024年 旭日小綬章受章
2024年 3月29日死去 72歳

*ギャラリー白川では1991年以降の全ての版画を紹介。

『舟越桂版画展図録 ギャラリー白川コレクション-60点の記録-』書籍概要

発売日2024年12月15日(日)
仕様A4判 88ページ
価格3,850円(税込)
購入ギャラリー白川、公式サイトおよびオンラインストアで購入
URLhttps://tinyurl.com/44r4b3vp