国内外で活躍する「陶芸家・現代美術家 西條茜」

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)で西條茜展「ダブル・タッチ」が2024年1月26日(日)から3月30日(日)まで開催される。西條は、若いアーティストが独自の才能をはばたかせる場として丸亀市猪熊弦一郎現代美術館主催で2022年に始まった公募展「MIMOCA EYE / ミモカアイ」の第一回大賞を受賞。本展は受賞記念の個展で、新作で構成される。

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西條茜 《The Melting Laborers#4》 2024年 撮影:来田猛

西條は陶を素材とした有機的な造形の作品を用いて鑑賞者が自他の身体へと意識を傾ける瞬間を作りだすことを目指している。陶磁器の内部が空洞であることに身体との共通点を見出した西條は、近年、内臓を含む身体を想起させる作品を制作し、その内部に息や声を吹き込むパフォーマン スによって、各々の身体の拡張を試みてきた。本展では、陶の作品のほか、制作において息を吹き込む過程のあるガラス作品も発表し、作品と身体との境界をさらに考察する。

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西條茜 《惑星》 2024年 撮影:来田猛

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西條茜 《The Melting Laborers#4》 2024年 撮影:来田猛

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西條茜 《The Melting Laborers#3》 2024年 撮影:来田猛

西條 茜

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西條 茜

1989年生まれ。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻 陶磁器分野修了。2013年ロンドンロイヤルカレッジオブアートへ交換留学。2020年度京都市芸術文化特別奨励者認定者。近年は陶磁器の特徴ともいえる内部の空洞と表面の艶やかな質感から「身体性」をキーワードに、陶彫作品及びそれらに息や声を吹き込むパフォーマンスを発表している。一方で世界各地にある窯元などに滞在し、地元の伝説や史実に基づいた作品も制作している。

主な展覧会に「石川順惠、西條茜」(Blum/東京/2024)、「コレクションズ・ラリー 愛知県美術館・愛知県陶磁美術館 共同企画」(愛知県美術館/2024)、「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」(森美術館/東京/2023)、個展「文化村クリエイションvol.3 西條茜「やまの満ち引き」」(なら歴史芸術文化村/2023)、「第 1 回 MIMOCA EYE / ミモカアイ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/2022)、個展「Phantom Body」(アートコートギャラリー/大阪/2022)、「第4回 金沢・世界工芸トリエンナーレ企画展「越境する工芸」」(金沢21世紀美術館市民ギャラリー/2019) など。

「第1回 MIMOCA EYE/ミモカアイ」大賞受賞記念 西條茜展 ダブル・タッチ 開催概要

会期2025年1月26日(日)~3月30日(日)
時間10:00~18:00(入館は17:30まで)
会場丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 2階展示室B、1階エントランス
休館日月曜日(2月24日は開館)、2月25日(火)
料金一般950円/大学生650円
URLhttps://tinyurl.com/4de3kefe