「ADA 2022 アワード」の受賞作品がミラノのショーケースで発表
2022年11月23日に、ミラノのトルトーナ地区にあるPadiglione ViscontiにてArchiproductsが主催する「ADAアワード」の受賞作品が発表された。会場には、建築家、デザイナー、ブランドの代表だけでなく、各国のインフルエンサーやアートディレクターなど、1000人以上の招待客が集い、2022年の受賞者を祝福した。
ADAアワード2022の受賞作品
本年のアワードには、家具、浴室、キッチン、アウトドア、オフィス、照明、ウェルネス、装飾、仕上げ、外装、建設、ライフスタイル、システムなど、多分野にわたって設けられたカテゴリーに、世界中から800を超える作品の応募があった。建築やデザインの分野のリーダーで構成される審査団による厳正な審査を経て選ばれたのは、独自のコンセプトで創造性に秀でた、高い技術力と調査力をもって完成された作品たちである。
- MDF Italia – UNIVERSAL COLLECTION. Designed by Jean-Marie Massaud. Photo credit: Archiproducts
- Martinelli Luce – TX1 Grey. Designed by Marco Ghilarducci. Photo credit: Archiproducts
- GANDIABLASCO – GBMODULAR. Designed by José Antonio Gandía-Blasco. Photo credit: Archiproducts
- Gruppo Treesse – MIRAGE. Designed by Marc Sadler. Photo credit: Archiproducts
- Inkiostro Bianco – MOTIVO. Designed by Lineadeko 2022 Groove. Photo credit: Archiproducts
- SCAB DESIGN – DRESS_CODE FASHION. Designed by gumdesign. Photo credit: Archiproducts
サステイナビリティ特別賞は、環境・サステイナブルデザインの専門家からなる審査委員会により、製品のライフサイクル全体において、環境汚染や環境への影響を最小限に抑え、サステイナブルでリサイクル可能な素材を使用していることを評価されたブランドに対して授与された。
ADAアワード2022受賞作品一覧とサステナビリティ特別賞受賞作品一覧は、ウェブサイトに掲載。
- KE Outdoor Design – SUNLIGHT. Photo credit: Archiproducts
- LODES – FLAR. Designed by Patrick Norguet. Photo credit: Archiproducts
- Natuzzi Italia – TERRA. Designed by Marcantonio. Photo credit: Archiproducts
- Porcelanosa – FORMA NOKEN. Designed by NOKEN Forma. Photo credit: Archiproducts
- Saba Italia – TEATRO MAGICO. Designed by 967 Arch. Photo credit: Archiproducts
- STEININGER – ROCK.AIR. Designed by Martin Steininger. Photo credit: Archiproducts
2022年のテーマとトロフィー授与
機械製造会社の老舗、旧アンサルド社の倉庫群の中心に位置するVisconti Pavillionは、広さ1200㎡以上の多機能スペースである。ミラノ・スカラ座の真の「バックステージ」として、ショービジネスからアート、ファッション、デザインを結びつける文化の発信地へと変身を遂げてきた場所でもある。
デザインにおける3Dアートの役割を探った「ADAアワード」の2021年のイベントに続く2022年のテーマは、「人工知能の近未来とそれが創造プロセスに及ぼす影響」だった。デザインの世界における機械学習の可能性とその応用について完全に理解するということ。これは、新しい世代が向き合わなければいけない課題なのである。その観点から、ここ数年話題になっていたこのイベントでは、真の革命を予感させる、具体的な成果を垣間見ることができた。
ミラノ新美術アカデミー(NABA)の学生が監修した「TEXT TO IMAGE」は、来場者をAIの世界へ没入させ、時間と想像力の限界を超えてアイデアを創造し、視覚化させる体験となった。
授与式は、ゲストたちがAIとヒューマノイドの世界に没入している中で始まった。ブランド受賞者に贈呈されたのは、スペインのスタジオMUT Designがデザインし、デ・カステリが今回のために製作したアイコン(トロフィー)。真鍮に手作業で酸化を重ねることで「水彩画」のような効果が得られるデマレア・ブラス仕上げのスタイリッシュなトロフィーである。
デザイナーには、マイケル・アナスタシアデスがデザインしたサルバトーレ製の大理石製トロフィーが贈られた。Archiproduct Design Awardのロゴが、このモノリスのデザインにインスピレーションを与え、Gris du Marais®大理石の光の筋が、深い虹色の色調と混じり合っている。
審査員に贈られたノベルティ
Archiproducts Design Awards 2022の審査員には、ceadesignとArchiproductsが共同で設計・製作したスチールハウスが贈呈された。今年、当賞への重要な貢献に対する感謝の意を込めてArchiproductが導入した表彰である。この小さな建築物は、感性と能力を示す「証」であると同時に、候補作品の同時代性の解釈者としての審査員の本来の役割を表すものでもある。
- Flou – GAUDÍ. Designed by Matteo Nunziati. Photo credit: Archiproducts
- FOGLIE D’ORO – CODE 3D. Photo credit: Archiproducts
- INK.RUGS – THE FIRST WOMAN ON MARS. Designed by Synaesthesia II. Photo credit: Archiproducts
- JANUS et Cie – SERENGETI. Designed by Philippe Starck. Photo credit: Archiproducts
- La Cividina – TACO. Designed by Alessandro Stabile. Photo credit: Archiproducts
- NOOM – LAKE 5. Designed by Maryna Dague & Nathan Baraness. Photo credit: Archiproducts
Archiproductsデザインアワードについて
Archiproductsデザインアワードは、幅広いカテゴリーにおいて優れたデザインを評価し、褒賞し、賞賛することを目的として、Archiproductsが主催する国際デザインアワード。20年以上にわたって世界レベルの優れた製品を探し続けてきた経験をもとに、デザインと建築の世界における「プロジェクト文化」と、その生産との関係の重要性を強調し続けてきた。
Archiproductsは、30万点以上の商品と3,000以上のブランドが購入できる、建築・デザイン分野最大のオンラインサイトである。毎年370万人以上の登録ユーザーと4500万人以上のビジターが訪れる本サイトは、3,500社以上の企業と連携し、建築家とデザイナーの最大のコミュニティとなることで、世界中の専門家とデザイン愛好家が信頼するプラットフォームとなっている。