銀座 蔦屋書店にて、注目のZ世代アーティスト3名によるグループ展「Z_01」を開催

GINZA SIX 6Fにある銀座 蔦屋書店では、1990年代後半~2000年代前半生まれの「Z世代」の新鋭アーティストを特集する展覧会として、井上りか子・友沢こたお・林果林の3名によるグループ展「Z_01」を、2021年9月18日(土)から9月24日(金)までの期間、開催する。adf-web-magazine-ginza-tsutaya-books-z-01-1

1990年代後半~2000年代前半生まれの「Z世代」は、震災やSNSの爆発的な普及などを多感な時期に経験した世代。本展では、そんなZ世代の新鋭作家、井上りか子、友沢こたお、林果林の3名を紹介する。映画のワンシーンやスナップ写真、SNSで収集した画像など多様なイメージを組み合わせながら痛みや悲しみ、愛情や許しを表現する井上りか子。スライム状の物質と有機的なモチーフを組み合わせた独特な人物画で本能的で根源的な感覚の質感を探求する友沢こたお。ユーモラスかつシニカルな観察的視点から人間や人間社会の潜在的な俗っぽさをシュールに描きだす林果林。

本展覧会を通して、彼ら特有の世代感覚がどのように作品に表現され、現代アートの潮流をどのように運んでいくのかを探求する。

作品は銀座 蔦屋書店店頭・オンラインストア「OIL by 美術⼿帖」にて9月18日(土)13時〜販売される。

アーティスト プロフィール・ステートメント

井上りか子

1997年東京都生まれ。2021年武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業。油彩画を主軸としつつ、独自の支持体や糸、針金など様々な画材を組み合わせた規格に捉われない絵画表現や空間表現を探求する。

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作品:あまりにもやさしい死んだ微笑 2021 1300x1100mm アクリルパネル、木製パネルに、油彩、パステル

ステートメント:怒りや愛、悲しみや絶望、憎しみと許しといった相反しながら混ざり合った感情は世界の様々な事象への興味と経験からくるものであり、特に多様な文脈においての、ある「救いようのなさ」を拾い上げている。それらを整頓し理解するためにでなく、その混沌をそのまま内に「湿った」状態で持ち続ける手段が作品であり、それらが何処かの誰かの、まだ会ったことさえない何かのための祈りの場、墓標になればいいと願う。

友沢こたお

1999年、フランス ボルドー生まれ。5歳までパリで過ごす。東京芸術大学美術学部油画専攻在籍。スライム状の物質と有機的なモチーフを組み合わせた独特な油彩画で注目を集め、数々の個展やグループ展に参加する。

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作品: slime LXXXVII 2021 キャンバスに油彩 910×910mm

ステートメント:これらの絵の中には幻想はひとつも入っていない。
この世界で実際に起きていることそのものが1番強い力を持っていると私は信じている。描き込むたびに増していくぬるみは理性ではうまく説明できない。それが私の存在そのものの痕跡である。スライムは安定することなく常に流動し続け、形を変えている。その切り取られた一瞬の前後に果てしなく広がる沈黙があり、その中に今我々が存在している現実の世界の虚しさやパワフルさが秘められているのではないか。

林果林

1998年東京都生まれ。東京芸術大学美術学部油画専攻在籍。油彩やアクリル絵の具を組み合わせたポップな色彩と、ギャグのような軽快さのあるシュールな世界観を特徴とする絵画を描く。

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作品:悪の手 2021 キャンバスに油彩 1167×910mm

ステートメント:私の絵の中のモチーフ、キャラクターたちは常に⼀定の感情しか持たず、多くを語りません。また私⾃⾝も、⾃⾝の作品に⾔語での解釈を表出させることはできません。それは私⾃⾝の問題ではありません。私は私の絵画でこの世界の⼈間の絶望に、静かに憎しみを持って反抗するしか、まだできません。

「Z_01」開催概要

会期2021年9月18日(土)~9月24日(金)
営業時間店舗HPに掲載 ※9月18日(土)のみ13時~
会場銀座 蔦屋書店アートウォール・ギャラリー
料金無料
問合せ03-3575-7755/info.ginza@ccc.co.jp
特集ページhttps://bit.ly/3ldz3se