無表情な子どもの瞳に込めた不安や孤独

下田ひかり個展「現在地」がメグミオギタギャラリーで2024年10月4日(金)から10月26日(土)まで<開催中。下田は2011年から海外でも作品を発表し、2014年7月にCorey Helford Gallery(ロサンゼルス)にて初個展、2018年には地元長野県の朝日美術館にて個展を開催。下田は表現の曖昧な器として、性別や属性にとらわれない人間である子どもの概念を提示し、アニメ的な表現を取り入れ、可愛さと恐ろしさ、孤独、生と死が同居する世界を描いている。

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God Is Dead, But… #18
2024
72.7 × 72.7 cm
パネルに綿布、アクリル、油彩

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人類愛 #3
2024
27.3 × 22 cm
パネルにキャンバス、油彩

不安や孤独は普遍的なテーマでもあり、彼女が描く子どもたちは「全ての人であり、誰でもない」ことが重要とされているため、あえてイラスト的なキャラクターとして描かれる。無表情にも見える子どもは、下田にとって自身の思いを注ぎ込むことができる「感情の器」です。その大きな瞳は光と闇を反射しながら宇宙を見つめており、角はこの世の理不尽さに対する怒りや絶望といった感情のメタファーになっている。

下田ひかり個展「現在地」開催概要

会期2024年10月4日(金)から10月26日(土)
時間12:00~18:00
会場メグミオギタギャラリー
URLhttps://tinyurl.com/4mhddc79