精神科医・高橋龍太郎が1997年から本格的に始めた現代アートコレクション

寺田倉庫が運営する現代アートのコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM」は、2023年4月28日(金)から8月27日(日)まで高橋龍太郎コレクション「ART de チャチャチャ ー日本現代アートのDNAを探るー」展を開催。本展では、1990年代以降の日本の現代アートシーンを語るうえで欠かすことのできない高橋龍太郎コレクションより約30作家による約40点の作品をセレクトし、日本の現代アートのDNAを探りその魅力に迫る。adf-web-magazine-art-de-chachacha-1

高橋龍太郎コレクションは日本屈指のアートコレクターである精神科医・高橋龍太郎が1997年から本格的に始めた現代アートコレクションで、現在3,000点を超える作品を所有。本展では日本の現代アートの多様性を包括的に見ることができる同コレクションより、岡村桂三郎、鴻池朋子、菅木志雄、山口晃、横尾忠則など、日本の長い歴史の中で築き上げられてきた文化や芸術、価値観を継承しながらも独自の視点で再解釈し、新たな形や方法で表現している作家の作品を中心に紹介する。

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山口晃「何かを造る圖」2011
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery, Photo by Keizo KIOKU

日本の文化・芸術は時代の変遷とともに多種多様な外来文化を柔軟に解釈しながら受容し、発展。現代アートの作家が日本独自の柔軟性と感性を受け継ぎ、その文化・芸術と向き合い葛藤して獲得したオリジナリティには世界にも類を見ない強度がみられる。本展では日本の伝統文化・芸術の中に現代の作家たちが何を見出し、どのように自らの表現へと昇華させたのかを探る。展覧会を通して日本の現代アートのDNAを探求しながらその魅力を新たに発見し、これからの現代ニッポンのARTを応援するきっかけになればという願いが込められる。

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天明屋尚「机器人明王図」2015 © Tenmyouya Hisashi

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桑田卓郎「茶垸」2010 © Takuro Kuwata, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA, Photo by Keizo KIOKU

出展予定作家(敬称略・姓の五十音順)

青山悟、井上有一、岩崎貴宏、榎倉康二、岡村桂三郎、小沢剛、小谷元彦、華雪、金子富之、熊澤未来子、操上和美、桑田卓郎、鴻池朋子、指田菜穂子、菅木志雄、杉本博司、須田悦弘、関根伸夫、田代裕基、束芋、天明屋尚、橋本雅也、畠山耕治、町田久美、松井えり菜、見附正康、村山悟郎、森村泰昌、山口藍、山口晃、山口英紀、横尾忠則、李禹煥

本展覧会の見どころ

光と陰の中に浮かび上がる作品たち

岡村桂三郎の迫力ある大型作品と杉本博司、井上有一、操上和美らの作品が共鳴し、光と陰の中に浮かび上がる特別な展示空間を演出する。

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岡村桂三郎「獅子08-1」2006, Courtesy of コバヤシ画廊, Photo by Mareo Suemasa

技法・素材・モチーフに焦点を当てた日本ならではの作品たち

日本独自の伝統的な技法や素材、モチーフを取り入れ、多様な表現で制作された小沢剛、鴻池朋子、天明屋尚、山口晃、横尾忠則らの作品を展示。

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鴻池朋子「無題」2010 © Tomoko Konoike

精緻な技術を生かした現代の超絶技巧の作品たち

見附正康の大皿や山口英紀の水墨画、須田悦弘や橋本雅也らの彫刻など、平面から立体まで超人的な技巧で表現された作品の数々を展示。

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見附正康「無題」2022 © Masayasu Mitsuke, Courtesy of Ota Fine Arts

日本の現代アートシーンを語るうえで欠かせない「もの派」の作品たち

1960年代後半から70年代の日本の美術運動「もの派」の代表的な作家である榎倉康二、菅木志雄、関根伸夫、李禹煥らの作品を展示。

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関根伸夫「神話素」1989 © Nobuo Sekine Estate, Photo by Keizo KIOKU

高橋龍太郎コレクションとしては初出展となる作品を約20点展示

華雪のインスタレーション作品や、束芋の映像作品、小谷元彦の彫刻作品など、初出展作品を多数展示。

出展作家のインタビュー映像を公開

WHAT MUSEUM公式YouTubeチャンネルでは、「WHAT ARTIST INTERVIEW」と題して展覧会に出展する作家のインタビュー映像を公開。本展覧会に関するインタビューは会期中に順次配信していく予定。

高橋龍太郎コレクションについて

精神科医、高橋龍太郎が1997年から本格的に始めた現代美術コレクション。草間彌生、合田佐和子を出発点として、日本の現代美術にフォーカスし、奈良美智、村上隆、ヤノベケンジ、鴻池朋子、会田誠、山口晃、名和晃平、加藤泉、宮永愛子、池田学といった今や国際的に活躍する作家たちの初期作品、代表作品を多く有している。2008年以降、国内外23の公立・私立美術館でコレクション展が開催されてきた。「ネオテニー・ジャパン高橋コレクション」(鹿児島県霧島アートの森、札幌芸術の森、上野の森美術館ほか)、「高橋コレクション展−マインドフルネス!」(名古屋市美術館ほか)、「高橋コレクション展ミラー・ニューロン」(東京オペラシティアートギャラリー)「Cosmos / intime 内なる宇宙高橋コレクション」(パリ日本文化会館)など、各地で現代美術の優れた作家、作品に触れる機会を提供し続けている。2020年、現代アートの振興、普及への多大な貢献を認められ、令和2年度文化庁長官表彰を受賞。WHAT MUSEUMにおける「INSIDE THE COLLECTOR’S VAULT, Vol.1 − 解き放たれたコレクション展」では、高橋龍太郎コレクションの原点である合田佐和子、草間彌生、会田誠の作品と、近藤亜樹、今津景の大作、そして鈴木ヒラク、梅沢和木、毛利悠子、川内理香子、水戸部七絵、DIEGO、BIENら新しい世代、傾向の作品とを展示した。コレクションは現在進行形で続いており、新たな作家の発掘や作品の再評価を精力的に行っている。

WHAT MUSEUM

2020年12月、東京・天王洲にオープンした「WHAT MUSEUM」。寺田倉庫が作家やコレクターから預った貴重なアート作品を公開する芸術文化発信施設。倉庫会社としての美術施設はどう在るべきかを模索し、たどり着いたのは「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」というユニークなコンセプトであった。作家の思いはもちろん、作品を収集するコレクターのこだわりを大切な作品とともに展示。アートとの出会いの場を創出する。倉庫内で静かに光を放つ文化的価値を暗示した、WHAT(WAREHOUSE OF ART TERRADA)の名のもとに展示されるのは、平面や立体のアート作品をはじめ、建築模型、写真、映像、文学、インスタレーションの数々。これらの多様な芸術文化を、倉庫会社ならではの美術館のかたちとして、新たな切り口で企画・展示を行っている。

高橋龍太郎コレクション「ART de チャチャチャ ー日本現代アートのDNAを探るー」展

会期2023年4月28日(金)から2023年8月27日(日)まで
会場WHAT MUSEUM 1階SPACE1および2階
時間火 ~ 日 / 11時 ~ 18時
入場一般1,500円、大学生 / 専門学生 800円、高校生以下 無料

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