インド マハーラーシュトラ州ナグプールに建つ高温環境に応答する14階建てオフィス

インド マハーラーシュトラ州ナグプールに建築設計事務所サンジャイ・プリ・アーキテクツが設計したオフィスビル「Stella」が完成した。敷地面積836.07平方メートルの敷地に、14階建て延床面積5,575平方メートルのオフィス空間を計画し、各階に4つのオフィスを配置している。限られた敷地規模と法定空地条件により垂直構成を採用し、自然光と通風を確保しながら有効面積の最大化を図ったプロジェクトである。

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Photo credit: Vinay Panjwani

ナグプールはインドでも特に高温となる都市で、夏季には気温が48度に達する。本計画では、この厳しい気候条件に応答するため、外装を多層的な気候応答型ファサードとして構想した。半円形のオープンデッキとプランターをアルミニウム製ルーバーで包み、建物外周に水平・垂直方向に交互配置することで、直射日光による熱取得を抑制している。あわせて緑化を取り入れ、内部空間に日陰と冷却効果をもたらす環境を生み出している点も特徴。

ファサードを包むグリーンバッファーは熱性能と視覚的快適性の向上に寄与する。サービスおよび動線コアは東側に配置し、北・西・南面を自然採光が可能なオフィス空間として開放した。前面と背面にはより大きなオフィスを配置し、自然光、通風、外部眺望を取り込む計画としている。

全面ガラス張りのオフィス形式を採用せず、熱帯気候に適した建築的応答を示した本建築は、熱負荷の低減と運用エネルギー消費の抑制を目指したものだ。間接光による明るく保護されたワークスペースを実現し、敷地の気候条件に根ざした持続可能な職場環境をかたちづくっている。

サンジャイ・プリ・アーキテクツ

サンジャイ・プリ・アーキテクツはアルケロ アムステルダムの世界建築家トップ100で第32位に選出され、アーキデイリー、アーキタイザー、ニューヨークおよびWA UKのトップ100建築家リストにも名を連ねている。これまでに540以上のアワードを受賞し、そのうち400以上が国際建築アワードにあたる。ワールド アーキテクツ スイスによるワールド ビルディング オブ ザ イヤー 2024、アーキタイザー ニューヨークによるモスト サステナブル アーキテクチャー ファーム オブ ザ イヤー、A&D パースペクティブ 香港によるプラクティス オブ ザ イヤーなどの受賞歴を持つ。作品は世界200以上の媒体で2,000回以上掲載されている。ワールドアーキテクチャフェスティバル、プラン アワード イタリア、アーキテクチャー レビュー アワード UK、デジーン UK、アーキテクチャーオブニューヨーク、INDE アワード オーストラリア、インスケープ アワード 南アフリカ、ジ アーキテクチャー ハンター アワード カナダなどで審査員を務めてきた。同事務所は108名の専門家チームを擁し、55都市で200件以上のプロジェクトを進行している。文脈性と持続可能性を重視し、革新的な空間体験を探求する設計姿勢を貫いている点に同事務所の特徴がある。