ドアや窓を開放できるシステム

トロピカル・スペースは、いくつかのレンタルオフィスが建設されているホーチミンの静かな通りにあるレンタルオフィスビル「プレミア・オフィス」を公開した。設計チームは、直射日光の悪影響を受けず、自然採光の性能を最大限に発揮できる建物を目指し、天候の良い日には、ドアや窓を開放することができるシステムを作り上げた。

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Photo credit: Trieu Chien

建物はコンクリート構造のレンガの壁で覆われ、機能エリアは中央の連続した縦長のボイドによって仕切られており、自然光と空気の流れが建物全体に行き渡るようになっている。また、中央のヴォイドの片側はオフィススペースで、2つのファサードが開口し、日光と風を受けられるようになっている。もう一方には、トイレ、収納、エレベーター、階段が配置され、この2つのブロックはヴォイドを貫くコリドーで結ばれている。廊下と空地の間のヴォイドを縦にも横にもつなげることで、日中に動く光のエリアや空間のズレを作り出すことができる。

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Photo credit: Trieu Chien

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Photo credit: Trieu Chien

オフィスは、日中の大半の時間を過ごす第二の我が家と考える人も多い。そこで働く人々にインスピレーションを与えるために、建築家は外側にユニークな「レンガのカーテン」、内側にアルミのスライドガラスのドアを持つ二重構造にすることで、自然光と換気に満ちた興味深い空間をデザインすることに努めた。木々が織りなす緩衝層は、空気の浄化に貢献し、直射日光がワークスペースに差し込むのを防ぐ。

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Photo credit: Trieu Chien

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Photo credit: Trieu Chien

プレミアオフィスは、2つの開口部を持つファサードにより、自然光と通風を利用し、照明や冷房のエネルギー消費を抑えることができる。一方で、空、地、樹木、光、レンガ、そして雨は、開放感を生み、創造性を刺激し、そこで働く人のエネルギーを再生させる。

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Photo credit: Trieu Chien

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Photo credit: Trieu Chien

穴のあいたレンガのシェル、回転する壁、そして隙間によって、プレミアオフィスは都市空間を侵食しているような感覚を与えず、また、レンガのような古い素材をプロジェクトに取り入れることで、新しく建てられたビルを近隣に溶け込ませることに成功した。

トロピカル・スペース

熱帯地方の建築は、雨や日差し、風と常に結びついている。熱帯地域の住民は、宿泊施設に自然を取り入れるというアイデアを受け入れる傾向があり、トロピカル・スペースは人間が周囲のコミュニティと環境責任を共有できるような居住空間を作ることに努めている。レンガ造りの建築のインスピレーションを、親しみやすく、柔軟で、適応性のあるデザインソリューションを通じて提供し、そのシンプルな素材を使うだけで、建築美の価値と地域の持続可能性に関する感動的なストーリーを創造することを目指している。