マテリアのアプローチを探る
メキシコのスタジオ・マテリアによる建築インスタレーション作品「Crafting Atmosphere」が、ヴェネチア建築ビエンナーレ2025と連動してパラッツォ・モーラで2025年11月23日(日)まで公開されている。欧州文化センターがキュレーションを手がける「TIME SPACE EXISTENCE」展の一部としての連動企画となっている。
本展は感覚的体験と文化的記憶の対話としての建築に対するマテリアのアプローチを探求するもので、光、物質性、構造的組み立てを通じて、スタジオは空間を物語、アイデンティティ、再生の媒体へと変容させている。
本展は職人技、持続可能性、感情的な深みを融合させるデザイン理念に根ざす、マテリアの代表作を巡る思索的な旅として構成。各プロジェクトは、建築が物語・アイデンティティ・再生の媒体となる過程を明らかにすると同時に、それぞれの文脈における再利用、再生、修復の行為を体現している。
展示は3つのデザイン戦略を軸に構成されている。
- 「中間の空間」は、境界、門戸、移行空間を、時間を可視化し場所との繋がりを確立する媒体として探求する。
- 「光の虚空」は、空間を「引き算」で創造する手法を体現する——物質を彫り込み光を枠取りすることで感覚的体験を高める。
- 「変容の表面」は、単一の構造単位がシステムの基盤となり、プロジェクトのアイデンティティと光の濾過を語る建築外皮を展示する。
周囲に沿って設置された照明付きニッチには、触覚的な模型が展示され、観る者の思索を誘う。その上方には柔らかな光に照らされたキャンバスが浮かび、建築図面・スケッチ・技術的詳細を映し出しマテリアのデザイン思考における詩的側面とプロセス的側面の両方への洞察がうかがえる。
本展を通じ、建築は空間だけでなく意味を通じて私たちを動かすというマテリアの信念が伝わってくる。人間の体験をデザインの核心に据えることで、スタジオは建築を感覚的知性と文化的継続性の器として捉えるビジョンを提示している。
「Crafting Atmosphere」開催概要
| 会期 | 2025年5月10日(土)~11月23日(日) |
| 会場 | イタリア、ヴェネチア パラッツォ・モーラ Room10 |
| URL | https://tinyurl.com/e3n4bm64 |

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