現代装飾家 京森康平の初個展『We can always talk here.』がホワイトストーンにて開催

ホワイトストーンギャラリーでは、現代装飾家・京森康平の個展『We can always talk here.』を2021年10月8日(金)から10月30日(土)まで、東京・香港・オンラインで同時開催する。ホワイトストーンにおける初個展となる今展では、「花鳥風月」を現在に即して咀嚼した「FLOWING」シリーズなど近年取り組む2つのシリーズから、新作とインスタレーションのみならず、京森にとっても新たな取り組みとなる参加型の作品も展開。いずれも、現代美術に新たな血脈を採り入れる試みだ。装飾文化を換骨奪胎し、「開かれたアートの場」として再構築する京森康平の世界が堪能できる。

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Kohei Kyomori, Flowing Forest god col.01

京森康平の世界の根幹をなすのは、古今東西の装飾美術のあくなき探求とその再解釈である。これまで人類が繰り広げてきた装飾の歴史を紐解き、再定義し、それらが内包する物語を平面で表現してきた。展覧会タイトルが示唆するのは、その視覚言語としての可能性、個々の装飾が内包する超越性であり、ひいては文化や言語、時代や人種の差異による断絶を乗り越え、観るということにおいては誰もが平等かつ公平な繋がりを持てるという展望である。

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Kohei Kyomori, Flowing 牡丹蝶図

今回展示されるシリーズ「FLOWING」は日本ならではの自然の風物「花鳥風月」を現在に即して咀嚼し、ドリッピングで肉感性を施しつつ、非西洋的でアジア的な時間軸で視覚の物語を形成する。一方、印章をその成り立ちから紐解き転生させたシリーズ「R.E.P.」は、装飾と人間の関係性を俯瞰する研究が作品化したもの。そこに鑑賞者の役割が紐づけられることで、作品は参加型のものとなる。

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Kohei Kyomori, Flowing Forest god col.02

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Kohei Kyomori, Flowing 薔薇蝶図

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Kohei Kyomori, 朝顔蝶図

京森康平

2008年マランゴーニ学院 ファッションマスターコース卒業。主な個展に2020年「 -REP.-」(BAF STUDIO)、「AWAREBI」(WATOWA GALLERY)があり、主なフェアに2020年「Art TNZ」(TERRADA ART COMPLEXⅡ)、受賞歴に「エルメス 国際スカーフデザインコンペティション グランプリ」(2020)、「Spiral Independent Creators Festival 20 準グランプリ」(2019)がある。古今東西のあらゆる造形物に見られる装飾を現代の視点から再解釈し、平面作品に引用することによって独自の視覚言語の構築を目指している。陶芸や建築、衣服や印章等における装飾の役割や性質へ徹底したリサーチをかけ、それを手工芸的な考え方に根ざした制作技法によって作品化する。作品はデジタルシフトによってますます人間が手を使わず、またモノを離れていく現代において物体としての造形や表現の価値、自らの手によって何かを生み出すことという、根本的な人間の活動について問い直しをかける機会を提示する。

『We can always talk here.』概要

会期2021年10月8日(金)から2021年10月30日(土)まで
会場

ホワイトストーンギャラリー銀座新館(東京都中央区銀座6-4-16)

ホワイトストーンギャラリー香港(7-8/F, H Queen’s, 80 Queen’s Road Central, Hong Kong)

ホワイトストーン オンラインギャラリー

営業時間11:00 〜 19:00
休館日日曜、月曜(香港は祝日も休館)