素材の重要性と生活を形作る能力
昨年大成功を収めた「マテリアル・マターズ・フェア」が、ロンドン・デザイン・フェスティバルの期間中、オクソ・タワー・ワーフのバージハウスに帰ってくる。2023年9月20日(水)から9月23日(土)まで開催されるこのフェアには、世界をリードする45以上のブランド、デザイナー、メーカー、イノベーターが一堂に会し、マテリアルの重要性と生活を形作るその能力を調査し、称賛する。
廃棄物の新しい活用法
このフェアでは、素材を再評価し、廃棄物との新しい付き合い方を模索するデザイナーやブランドが多数登場する。例えば、新進デザイナーのBC・ジョシュアは、新聞紙パルプをブレンドしたシート(デザイナーのエラ・ドランと共同制作)と照明(プルヴァ・クンダジェと共同デザイン)を展示。ハーゲン・ヒンダーダエルとノヴァヴィータ・デザインは共同で、コーヒー廃棄物、牛乳のパッケージ、発酵させた砂糖から作られた新しい製品コレクションを開発した。
また、Planq社は消費者使用後のデニム、軍服、スーツ、ホワイトデニムなどの繊維廃棄物から作られた新しい素材コレクションであるRezign®素材を発表。これを亜麻やジュートのコーヒーバッグのようなバイオベースの資源と組み合わせ、単板、マルチプレックスボード、フレックスシート素材を作る。
そのほか、ヤイア・ノイマンは、眼鏡業界から廃棄されるレンズを再利用し、新たな素材の製品を生み出している。このデザイナーは、Delerex®サングラスフレームとともに、ペンダントライト、テーブルライト、ウォールライトを発表する予定である。
自然との取り組み
マテリアル・マジックは、イノベーション・ハブ・イースト=フローニンゲンとオランダ人デザイナー、ジャック・ブランズマによるもの。マグネシウムやジャガイモのでんぷんなどのバインダーと麻の繊維をどのように組み合わせて製品を作るかを研究している。
クラフト感覚
ビル・アンバーグ・スタジオは、レザー業界において最も重要な企業のひとつである。昨年は、画期的な自然再生プロジェクトで有名なクネップ・エステートと提携し、持続可能な家具コレクションをデザイン・製造した。
ショーの特徴
マテリアル・マターズでは、毎回特定のデザイナーや活動にスポットライトを当てる。今回は、大量生産される製品の循環性を向上させるための研究を続けているピアソン・ロイドが「プラクティス・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。また、デンマークのデザイナー、タニヤ・カーストは、今年のフェアのエントランス・インスタレーションを手がけた。Bargehouseの3階では、ミラノを拠点とするデザイン・プラットフォームIsolaが新しい展覧会を開催する。“何も起こらない何も起こらなければ何も起こらない”をテーマに、再生資源や廃材を再利用した新進デザイナーを紹介する。
「マテリアル・マターズ・フェア2023」開催概要
日程 | 2023年9月20日(水)から9月23日(土)まで |
時間 | 10:00 ~ 18:00 |
会場 | オクソ・タワー・ワーフ・バージハウス |
URL | https://materialmatters.design/ |