「菊地敦己 2020」展

クリエイションギャラリーG8は、第22回亀倉雄策賞受賞記念展「菊地敦己 2020」を2020年4月8日(水)から5月20日(水)まで開催する。亀倉雄策賞は、1997年に急逝したグラフィックデザイナー亀倉雄策の生前の業績を称え、グラフィックデザインの発展に寄与することを目的として、1999年に亀倉雄策賞が設けられた。このアワードの運営と選考は公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が行い、年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、最も優れた作品とその制作者に対して贈られる。

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第22回の作品は、菊地敦己のブックデザイン『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』に決定。菊地敦己は、大学在学中よりグラフィックデザインの仕事を始め、2000年ブルーマーク、2011年個人事務所を設立。青森県立美術館のVI・サイン計画、ミナ ペルホネン、サリー・スコットなどファッションブランドのアートディレクションをはじめ、書籍、雑誌、パッケージなど数々のデザインを手がけてきた。また、活動初期の頃からオルタナティブスペースやブックレーベルの運営、飲食店のプロデュースなど、2000年以降の時流を牽引するような、多角的な活動を継続的に行っている。批評性を含んだ表現の中にプラグマティズムを両立させた菊地敦己のデザインは、物事の本質を掴み、的確な結果を導くと評価される。

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受賞作品: 陶芸家の展覧会図録のブックデザイン『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』

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今回の受賞作品は、菊池寛実記念智美術館で開催された陶芸家の作品展『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』の図録のブックデザイン。20世紀後半に活躍し、50歳を目前に夭折した現代陶芸作家の、短くも濃い作陶人生の変遷がおさめられた図録に、選考委員から「編集、撮影、印刷、造本のすべてにデザイナーの力が発揮された、一分の隙もない仕上がり。作品から読み取ったものを、本としてどう存在させるかが考えられている」、「作品集というものは大仰になりがちだが、加守田章二という人物がそのまま伝わってくる」という評価を受けた。

菊地敦己 / Atsuki Kikuchi プロフィール

1974年東京生まれ。武蔵野美術大学彫刻学科中退。2000年ブルーマーク設立、2011年より個人事務所。主な仕事に、青森県立美術館(2006)のVI・サイン計画、ミナ ペルホネン(1995-2004)、サリー・スコット(2002-20)のアートディレクション、『旬がまるごと』(2007-12)や『装苑』(2013)、『日経回廊』(2015-16)などのエディトリアルデザイン、亀の子スポンジ(2015)のパッケージデザインほか。作品集に『PLAY』(誠文堂新光社)がある。主な受賞に講談社出版文化賞、日本パッケージデザイン大賞、原弘賞、ADC賞、JAGDA賞などがある。

「菊地敦己 2020」展 情報

展示会名第22回亀倉雄策賞受賞記念展「菊地敦己 2020」
会期2020年4月8日(水)〜5月20日(水)
11:00a.m.-7:00p.m.
会場クリエイションギャラリーG8 
〒104-8001 東京都中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
時間11:00 - 19:00
休館日日曜・祝日、4月29日(水)〜5月6日(水)は休館
入場料無料
URLhttp://rcc.recruit.co.jp/