絵画作品における線 - 若手作家に至るまでドローイング作品約65点を展示

√K Contemporary(ルートKコンテンポラリー)は、物故作家から若手作家に至るまでドローイング作品約65点を展示する企画展「線のカタチ -Linework-」を2021年9月20日(月・祝)まで開催している。本展は、絵画作品における線の概念に注目し、既成の定義や概念に捉われず、自由に線を描く事をテーマに「Drawing」という表現作品に言及していく展覧会となる。

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展覧会の企画は、書家・比田井南谷の作品から多大なインスピレーションを受けた。南谷は、文字を超えた線の形象を追求し「心線」という書芸術の新境地を開いた。長く続くシステムを軸に、しかしそれらに捉われることなく新しい概念で一つの書芸術を確立し、前衛書の先駆者としてその功績は今に至る。

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比田井南谷

線描や素描というように広く「線画」と解釈されることが多い「Drawing」は、アーティストやジャンルによって解釈も表現方法も様々。南谷のように表現者として一つの枠に捉われることなく、自由な発想で自身の概念を超えて新しい表現の創出につながること、「芸術になる瞬間」を期待して本展を企画した。

本展の企画のベースとなった前衛書の比田井南谷の作品は、書でありながら、既存の文字の概念を超越した唯一無二のアート作品。「心線」と呼ばれる南谷の表現はまさに絵画的で、その制作手法も独特。本展では、独学で書を学び、抽象表現を極め、今年3月に逝去するまで精力的に作品を描きつづけた篠田桃江の作品も出展。

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篠田桃紅

また、戦後から現在に至るまでの美術史の中で、藤松博、今井俊満、津高和一、浜田浄等、戦後から現代への潮流を担ってきた作家たちのドローイング作品を出展する。戦後の読売アンデパンダン展への出品をつづけ、前衛的作風で知られた藤松博は「ひとがた」や「旅人」などで知られているが、同時に繊細で美しい多くの素描作品を残した。本展では50年代~90年代のドローイング作品を展示する。

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藤松博

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浜田浄

本展では、「自死」や「慰霊」をテーマに創作活動を続け、ワタリウム美術館主催の「水の波紋展2021」では岡本太郎記念館中庭の壁画を出展するなど、活躍の場を広げている作家、弓指寛治は本展でドローイングの新作を発表。また、執筆活動や絵画制作など様々な方面でその才能を開花させている池田剛介や、ユニークなタッチで特徴的な「線」を描く新進気鋭の若手作家たちの感性がとらえ、そして描く「線」が何を表現するのかを楽しめる内容となっている。

出展作家

赤羽史亮、池田剛介、今井俊満、小野理恵、熊谷直人、しー没、篠田桃紅、たんぱく質、津高和一、浜田浄、比田井南谷、藤松博、ペロンミ、星川あさこ、弓指寛治、Sohyun Park、ほか


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