写真に添えた作家自らから発せられた言葉の数々から大森暁生像に迫る
美術出版社は、美しさをまとう幻想的な作品で多くのファンを魅了する、彫刻家・大森暁生の作品写真と作家自身の言葉で編んだ作品集『木端と言端(こっぱ と ことば)ー 彫刻家の作品と言葉 ー』を2023年6月7日(水)に発売する。本書はそごう美術館にて開幕する展覧会「霊気を彫り出す彫刻家・大森暁生展」の会場、銀座蔦屋書店での展示会場において2023年6月1日(木)から先行販売する。
書誌概要
彫刻家・大森暁生の作品と言葉で編んだフォトエッセイ的作品集。タイトルの「言端(ことば)」とは、著者の造語で、自らの創作活動の中で「己の身体から削り出した言葉の断片」を意味しており、原木にノミを入れ作品を彫り出していく過程で飛び散る「木端(こっぱ)」になぞらえている。「物語やルーツ、背景が垣間見える人や動物、モノが好き」とは、本書掲載の一節。大森は好きなモチーフに対して丁寧に取材することで、まるで命を宿しているかのごとき彫刻作品を創り出す。その作品は大型の彫像、鏡写しの作品、テーブルやランプ、ベルトのバックルと多彩。本書では91点の彫刻作品に加え、過去のスナップ写真、新作を彫り始めるまでの密着ドキュメント写真も収録。写真に添えた作家自らから発せられた言葉の数々から、彫刻家、ひいては一人の人間としての大森暁生像に迫る。
大森暁生(おおもりあきお)
彫刻家。1971年、東京生まれ。愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻卒業後、彫刻家・籔内佐斗司氏のアシスタントを務める。1999年に独立、工房D.B.Factory開設。精力的に創作活動に勤しみ、国内外のギャラリー、百貨店、アートフェア、美術館等での展示に加え、元ブランキー・ジェット・シティ照井利幸のCELT&COBRAをはじめとした多くのファッションブランドやミューシャン、テレビドラマや映画とのコラボレーション、店舗内外装のディレクションなど幅広く作品を発表。香川県の讃岐國分寺より制作依頼を受けた、現存唯一の完全版大日如来坐像が2023年完成予定。
美術出版社
1905年の創業以来、一貫して良質な美術図書の出版を手掛ける。『美術手帖』『ワイナート』などの定期雑誌、『カラー版美術史シリーズ』をはじめとする美術・デザイン・建築などの芸術全般にわたる書籍の出版、美術展のカタログ制作、「美術検定」事業のほか、アートと人々をつなぐ多彩な事業を行う。
『木端と言端ー彫刻家の作品と言葉ー』書誌情報
価格 | 3,500 円+税 |
発売 | 2023年6月7日(水) |
仕様 | 200ページ、 A5判 |