展示概要

最近のデジタル時代に、各地で洗練された紙メディア=ローカルメディアをつくり、人と地域のつながりを生み出している人たちが増えている。新聞社の活動も、まちづくりに乗り出したり、地域の住民とともに防災プロジェクトに取り組んだりと、新しい展開がみられる。 このようなローカルメディアや各地の新聞のムーブメントを捉えた企画展「地域の編集 - ローカルメディアのコミュニケーションデザイン」が横浜にあるニュースパークで2019年12月22日まで公開されている。

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各地で企業や自治体、あるいは個人が発行するローカルメディアの魅力は、洗練されたデザインだけではなく、 地域の人と人をつなぎ、観光客や移住者など外から人を呼び込む様々な “工夫”が数多く仕掛けられている。 例えば、「流通」の仕方を工夫する。会員制(サブスクリプション)を導入してマネタイズする。 または、読者からの投書・投稿をコンテンツの主軸にしてしまう。 これまでのメディアのあり方から飛び出したような様々な工夫があるのがローカルメディアの面白さ。 一方で、新聞も地域の課題解決に参画に取り組んだり、投稿を通じて読者とつながったりするなど、新しい取り組みが生まれている。戸別配達を通じてまちを見守るなど、新聞販売所の活動も進んでいる。

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本展では、ローカルメディアが織りなす、読者との新しい“コミュニケーションの仕掛け”にフォーカスを当て、テーマごとに7つのエリアと横浜にちなんだ特設エリアを設ける。また、全国でユニークな取り組みをしている新聞も紹介する。来場者がローカルメディアを実際に手にとって、自由に読むことも可能になっている。

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テーマごとによる7つのエリア

  1. 新しい視点の流通
    そこに行かないと買えない本を作る。「本と温泉」をはじめとした、これまでにない流通の仕組みでまちの魅力を引き出しているローカルメディアを紹介。
  2. サブスクリプション(会員制)
    「会員制」により、生産者と消費者のコミュニティーが組織され、一次産業の振興に役立った「食べる通信」。発想を転換し、持続可能なサイクルを生み出しているローカルメディアを紹介。
  3. 投書・投稿でつながる
    書く人と読む人がつながり、さらに書く人を介して読む人同士がつながる。双方向の機能を生かしたローカルメディアや話題になった新聞の投書・投稿事例などを紹介。
  4. まちづくりするメディア
    自らまちづくり会社を立ち上げた福井新聞をはじめ、ローカルメディアや新聞社が当事者としてまちおこし、まちづくりに関わった事例を紹介。
  5. 地域の課題解決
    防災、超高齢社会、多文化共生…地域が抱える様々な課題を掘り下げて取材し、課題解決の方法を模索する。そんなローカルメディアや新聞の地道な取り組みを紹介。
  6. アーカイブ性を生かす
    日々の取材が地域の記録につながる。「谷根千」をはじめとするローカルメディアや新聞は、長年にわたり丹念に地域の情報を伝えてきた。そのようなメディアの「アーカイブ性」を紹介。
  7. デザイン
    デザインに工夫を凝らした、様々なローカルメディアを紹介。

展示情報

企画展名地域の編集──ローカルメディアのコミュニケーションデザイン」
会期2019年10月5日(土)~ 12月22日(日)
開館時間10:00~17:00
開催場所ニュースパーク(日本新聞博物館)
入館料一般400円、大学生300円、高校生200円、中学生以下無料
休館日月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は次の平日)