10のエリアで楽しめる「奥能登国際芸術祭」

奥能登国際芸術祭実行委員会は、珠洲は市政施行前の3町6村(西海、三崎、蛸島、正院、直、飯田、上戸、宝立、若山)を基本に、外浦一帯に広がっていた旧西海村を大谷と日置に分けた10のエリアにおいて、2023年9月23日から11月12日まで「奥能登国際芸術祭2023」を開催する。それぞれ独自の祭りや文化、歴史を持っており、現在も公民館活動が10のエリアそれぞれで盛んにおこなわれている。各エリアの特徴を楽しみながら、芸術祭を楽しむことができる。adf-web-magazine-okunoto-international-art-festival-27

奥能登国際芸術祭の特徴

岬めぐり

奥能登・珠洲は、能登半島の最先端に位置し、日本海に囲まれた農山漁村。荒々しい岩礁海岸の外海と、波穏やかな砂浜が広がるの内海という2つの海をもち、美しい岬が里山里海によって形成されている。

廃線をたどる

1964年に開通し、2005年に廃線となった「のと鉄道」能登線。珠洲市内を走っていた長さは約12kmで、当時の面影を残したまま線路敷きやトンネル跡など、現在8つの駅跡が残されている。

祭り

秋には五穀豊穣を願い祝う「秋祭り」が行われる。キリコや曳山が巡行し、集落や町内を囃子に合わせて日中から夜にかけて練り歩く姿は幻想的で、家人が客人をもてなす「ヨバレ」という独特な風習も見ることができる。

世界農業遺産にも認定された「能登の里山里海」の最先端に位置する珠洲は、まさに食材の宝庫。季節とともに旬が移り変わり、能登杜氏などの独特な発酵文化も育まれてきた。

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27_トビアス・レーベルガー『Something Else is Possible_ なにか他にできる』Photo:Kichiro Okamura

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地区07_飯田_waifu2x_photo_noise3_scale

作品プラン

「時を運ぶ船」

日本で唯一、古代から連綿と続く珠洲の揚げ浜式製塩は、これまで何度か消滅の危機に瀕してきた。塩田に敷きつめる良質な砂を運ぶのに使われた砂取舟から空間いっぱいに赤い糸を張り巡らせ、塩づくりの技術を今に守り伝えてきた人びとの歴史と記憶を紡ぐ。

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01_塩田千春『時を運ぶ船』©JASPAR,Tokyo,2021 and Chiharu Shiota Photo:Kichiro Okamura

塩田千春(日本 / ドイツ)

1972年大阪府生まれ。ベルリン在住。生と死という人間の根源的な問題に向き合い、立体、写真、映像など多様な手法を用いた作品を制作。

「レストラン・ショップ」

世界中で大規模な建築を設計する一方、災害やパンデミックに対する支援として紙管を構造体に使った仮設住居などを各地で提案している作家。今回は杉の木を圧縮し、鉄骨のような形状をした構造体を主軸にしたスズ・シアター・ミュージアムのレストラン・ショップを建築設計した。

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※イメージ

坂 茂 (日本)

1957年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部教授。2014年にプリツカー建築賞を、2017年に紫綬褒章を受賞。

「Autonomo」「図書室:カールステン・ニコライが推薦する子供の本」

会場は旧粟津保育所。遊戯室には大きな金属の円盤が吊られ、テニスボール送球機が置かれる。飛ばされたボールが円盤や壁に跳ね返る音で、偶然に音が生まれる。

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17_カールステン・ニコライ『Autonomo/図書室:カールステン・ ニコライが推薦する子供の本』Photo:Kichiro Okamura

カールステン・ニコライ(ドイツ)

1965年生まれ、ベルリンを拠点に活動。科学や数学に深い影響を受けながら、多様なジャンルのアートにある境界線をぼかすことを試みる。

「記憶への回廊」

時をさかのぼるようなトンネルに、これまでモチーフにしてきた「迷宮」が描かれ、その奥には「塩の塔」が築かれた部屋が広がる。保育所らしさの空間とドローイングエリアが共存し、かつての活気と静謐さが交わり合う。

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21_山本基『記憶への回廊』Photo:Kichiro Okamura

山本基(日本)

1966 年広島県尾道市生まれ。1995年金沢美術工芸大学卒業。若くしてこの世を去った妻や妹との思い出を忘れないために長年「塩」を用いたインスタレーションを制作。

「奥能登国際芸術祭2023」開催概要

会期 2023年9月23日(土)から11月12日(日)まで
会場石川県珠洲市全域(247.20km²)
アーティスト 14の国と地域から59組

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