2年ぶりとなるミューラルアート作品を展示

グランフロント大阪が展開するアートプロジェクト「ART SCRAMBLE(アートスクランブル)」の第10弾が2025年10月10日から2026年3月までの予定で展示をスタートした。プロジェクト・ディレクターにコンテンポラリー・アーティストの椿昇を迎え、これまでに全9回・計32点の作品を展示してきた本企画は、気鋭のアーティストを起用しながら都市とアートをつなぐ試みを続けている。今回は約2年ぶりとなるミューラルアート作品として、shogo ogoshi(ogoogo)とYANG YANGによる新作2点を、北館せせらぎのみち沿いの壁面に展示している。adf-web-magazine-art-scramble-2

2023年秋以降、周辺工事の影響で展示を見合わせていた壁面だが、今回の展示再開は、南館のグランドオープンや「グラングリーン大阪」の先行まちびらきと連動し、再びアートによって彩られる街の風景を形成している。展示は2025年10月10日から2026年3月までを予定している。展示作品《人人人人...》を手がけたshogo ogoshi(ogoogo)は、神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科を卒業。シンプルな線画からカラフルな構成まで幅広い表現に挑みながら、旅で出会った文化や風景を取り入れ、軽やかさの中に奥行きある情景を描き出している。adf-web-magazine-art-scramble-13

adf-web-magazine-art-scramble-16本作では街に集う多くの人々の佇まいやすれ違いを、混ざり合う空気感とともに描写している。もう一方の《Walking》を手がけたYANG YANGは、福岡生まれ山口育ちのイラストレーター。社会人経験を経て京都の芸術大学に進学し、物語性を帯びたカラフルなキャラクターたちで構成された作品を多く手がけている。ライブドローイングやMVアニメーション、壁画制作など幅広く活動しており、今回の作品では「歩き方は人それぞれ」をテーマに、走る・踊る・止まるといった多様な動作を通じて、自由に進むことの肯定感を描いている。adf-web-magazine-art-scramble-14

adf-web-magazine-art-scramble-17本展示作品は、10月1日から約1週間にわたって現地制作された。制作の様子は来場者が間近で観覧でき、作品が生まれる過程そのものがまちに開かれる体験となった。キュレーターのMon Koutaro Ooyamaは「本人たちが楽しんで描いた絵は、その空気が周囲にも伝わり、まちの緊張を和らげてくれる力がある」と語る。本プロジェクトはアーティストと都市、そして人々の生活の中にアートが溶け込む風景を生み出し続けている。adf-web-magazine-art-scramble-15

adf-web-magazine-art-scramble-19adf-web-magazine-art-scramble-7adf-web-magazine-art-scramble-6アーティストプロフィール

shogo ogoshi(ogoogo) 

神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科卒。シンプルなドローイングからカラフルな構成まで幅広く挑戦し、旅で出会った文化や風景を作品に反映。ポップで軽やかな中に奥行きを感じさせる作品を描き続けている。adf-web-magazine-art-scramble-4

YANG YANG

福岡生まれ、山口県育ち。社会人経験を経て京都の芸術大学を卒業。幼少期の落書きをルーツに、色鮮やかで物語性に富んだキャラクター作品を多く制作。ライブドローイングやMVアニメーション、壁画など、幅広く活動している。adf-web-magazine-art-scramble-5

「ART SCRAMBLE 第10弾」開催概要

期間2025年10月10日から2026年3月予定
場所グランフロント大阪 北館せせらぎのみち沿い壁面
URLhttps://tinyurl.com/56jhz5z5