『中銀カプセルスタイル~20ストーリーズ~(仮)』の出版に向けたクラウドファンディング
中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトは、書籍『中銀カプセルスタイル~20ストーリーズ~(仮)』の出版に向けたクラウドファンディングを2020年8月21日からスタートする。普段は見ることができないカプセル内部の魅力を伝えることで、多くの人に保存活動への興味を持ってもらうことを目的とする。
中銀カプセルタワーは建築家黒川紀章が手がけたメタボリズム建築の代表作。国内外からの人気も高い建物で、ハリウッド映画やドラマ、MVにも頻繁に登場する。奇抜な外観とカプセルを交換することができるメタボリズムのコンセプトに注目されがちだが、10平米の狭小空間をカスタマイズしながら楽しむ人が増加し、幅広い年代層への人気が高まっている。
今回の書籍出版は2015年の『中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟』と2017年『中銀カプセルガール』に続く「カプセル本」の第三弾として企画された。48年前のオリジナルの内装を残したカプセル以外にも、和室やアンティーク調にリノベーションされたものや、最新のデジタル機器を備えたものなど、多様な内側を紹介する。また住居や事務所、セカンドハウスなど様々な用途に活用されている“人”にもスポットを当て、それぞれのカプセルスタイルについて話も収録。
クラウドファンディングのリターンは書籍を中心に、撮りおろし写真で作成した卓上カレンダーや20カプセルの内部と住人のインタビューを記録した映像DVD、書籍巻末への名前クレジットなどを用意。映像DVDは1カプセル2分程度のものを20カプセル、約40分に渡り、360度撮影のカットやリアルな住人の声等を収録し、カプセルの空気感がよく伝わる充実の内容となっている。管理組合の承認を得ることで、普段は撮影することができないロビーや階段などの共有部の映像も含まれる。
ニュースにもなっているが、2018年6月には、カプセルタワービルの地主であり約3割の議決権所有者であった中銀グループが、自分たちの権利を投資グループに売却した。それから2年が経過し、投資グループの議決権はすでに6割を超える。これが8割以上になると建物解体への動きが加速する。中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトは、クラウドファンディングをフックに、中銀カプセルタワービルの保存活動について再認識を願う。
書籍概要(予定)
書名 | 『中銀カプセルスタイル 20ストーリーズ 』(仮) |
編著 | 中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト |
判型 | A4変型判(天地210×204mm) |
装丁 | 並製128ページ、カラー/モノクロ |
予価 | 2,420円(税込)全国書店にて流通 |
編集・発行 | 株式会社草思社 |
刊行予定 | 2020年11月 |