考古学的調査も含めた遺構の修復と強化

EYACアルキテックが、スペインのカブラにある中世から続く城壁遺構「バリオ・デ・ラ・ビジャ」を補強および強化するプロジェクトを完成させた。城壁がひどく劣化したことにあわせ、考古学的調査も含め既存の城壁構造の修復と強化を試みた。

Photo credit: EYAC Arquitec | Manolo Espaliú (Photographer)

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この地域に関連する地質学的・地盤工学的な問題として、斜面の端がもたらす不安定性（地すべり）に由来する事象があり、結果、構造物に恒久的な損傷を長年与えていた。地すべりは、遺産の保護だけでなく、城壁の端にある家々にも影響を及ぼす可能性があった。

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まず対応する措置として、該当する家々が建つ通りと平行に走る部分の壁の補強と復旧、および通りの奥に向かって下る斜面の構造を補強した。さらにこれらの措置に伴い、最も危険な区間におけるスリップの危険性にも対応がなされた。

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遺構については、圧密注入などの革新的な方法論と、石材工場における地元の伝統的な修復・再建技術の融合をもって進められた。土砂崩れの危険性を排除し、壁の損傷箇所は補強され、失われた部分が見つかった場所には新しい壁が再建され、新しい展望を提供する新しいルートが作られた。

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このように、本プロジェクトでは中世の城壁の統合と修復が含まれ、城壁に囲まれた地域を都市構造に統合することを可能にした。地域の住民にとって、社会的にも文化的にもこの遺産の回復が意味する影響を考えると、イベリア、ローマ、中世にわたり存続してきた防御構造は、超越的な重要性があるのだろう。

EYACアーキテック

20年以上にわたる総合的管理経験を持つ建築・エンジニアリング・スタジオ。設立パートナーであるアレハンドロ・コボとカルロス・ブラスケスが多数のプロジェクトで長年にわたり緊密に協力してきた結果、2018年に設立された。エミリオ・ヤネスとDª. Pilar Gimenaも参加している。

建物の病理、構造的介入、遺産への介入、修復、リハビリテーションに関する活動を行っている。オフィスビルや住宅の新築工事から、さまざまな用途の単一建築物への介入まで、多様な性質の特殊プロジェクトに多数関与している。建築・土地工学における病理学的問題、地盤の不安定性などに関連する問題への是正措置のアクションを実施している。