コンテンポラリー・ジュエリーの魅力と可能性を探るグループ展
BankART1929では、BankART KAIKO Pop-up Store vol.2として、日本のジュエリー界においてまだまだ知名度の低いコンテンポラリー・ジュエリーの分野にフォーカスし、芸術性と実用性の間を探求するジュエリー作家たちによる独自な視点を紹介するグループ展「BEZEL Contemporary Jewelry」を2023年8月18日(金)から9月3日(日)まで開催する。
BEZEL=台座は、ジュエリーにおいてはリングを支えながら宝石を引き立て輝かせる枠として、重要な役割を果たす。本展覧会では、そのBEZELを象徴的な意味合いとして含めつつも、従来の枠にとらわれない表現を探求するジュエリー作家たちの作品が展示される。会場内では、小川直子、adachiyukari. 、田添かおり、本多沙映、shikafucoの5名の作家たちによる、ジュエリーをテーマにしたコンセプチュアルな作品やインスタレーション、写真など、さまざまな形式の作品が展示され、独自のアプローチや技法を駆使し、既成の枠を超えた美しさや概念などを表現した、新しいジュエリーのかたちを観ることができる。
参加アーティスト
小川直子 / Naoko Ogawa
人が喜びや美しさを感じるものを注意深く研究し、その高揚感を体験するための装置をコンセプトにジュエリーを制作。コンセプチュアルなアプローチで作品を発表する一方で、身体感覚に訴えるジュエリーコレクション「drawing」を展開する。本展では、光の効果等を身体の表面に投影させ「ジュエリー」として身にまとうプロジェクト「Jewelry Hunting」から、プロジェクト参加者に焦点を当てた2つの作品を展示。
adachiyukari. 足立友香梨 / Yukari Adachi)
日本の伝統的な彫金技法を学ぶところからキャリアをスタート。装飾的な要素を最低限まで削ぎ落とし、思考や人々の関係性など、個人的で普遍的な「かたちの無いもの」を物質化する試みを行う。本展では、ジュエリーに至るまでのプロセスやコンセプトと、オブジェやグラフィックの要素も交えた作品を展示する。
田添かおり / Kaori Tazoe / small factory ring
アーティスト。ジュエリーブランドTAZOEを運営。代表的なプロダクトsmall factory ring(町工場リング)は、東京都大田区を中心とする町工場と連携して製作を行うプロジェクト型のアートジュリーで、オランダやオーストラリアを始め、国内外で広く販売されている。本展では、ジュエリーチェーンを使った立体作品の展示とsmall factory ringリングを出品。
本多沙映 / Sae Honda
デザイナー / ジュエリーアーティスト。2013年から2021年までオランダで活動し、現在は日本を拠点に国内外で作品を発表するほか、コミッションワークも手がける。作品はアムステルダム市立美術館、アムステルダム国立美術館、アーネム博物館に永久所蔵されている。本展では、人造真珠を題材にしたTears of the Manmadeのインスタレーション作品と、同プロジェクトのジュエリーを出品。
shikafuco / シカフコ
造形作家。粘土や麻などの天然素材を用い、身体や神事を連想させるようなモチーフで立体物やジュエリーなどを制作する。本展では、制作当初から取り組んでいる土に麻紐や墨や柿渋などを組み合わせた立体作品の展示と、土に綿や宮古島苧麻を組み合わせた首飾りなどの痩身具を出品。
「BEZEL Contemporary Jewelry」開催概要
会期 | 2023年8月18日(金)から9月3日(日)まで |
時間 | 11:00 ~ 19:00 |
会場 | BankART KAIKO |
入場 | 無料 |