現代のフランスを代表するアーティストによる国内最大規模の大型個展

フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」がポーラ美術館で2024年6月8日(土)から12月1日(日)まで開催される。フィリップ・パレーノは現代のフランス美術を代表する、今日最も注目されるアーティストの一人。映像、音、彫刻、オブジェ、テキストやドローイングなど作品は多岐にわたるが、その意識は常に現実/フィクション/仮想の境界、あるいは実物と人工物との間に生じる乖離、その奇妙なずれへと向けられており、また芸術や「作者性」の概念にも疑問を投げかけ、数多くのアーティスト、建築家、音楽家と共同で作品を生みだしてきた。

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《私の部屋は金魚鉢》2018年 展示風景:グロピウス・バウ、ベルリン、2018年
My Room Is Another Fish Bowl,2018 Exhibition view: Gropius Bau, Berlin, 2018
Courtesy of the artist; Pilar Corrias, London; Gladstone Gallery, New York and Brussels; Esther Schipper, Berlin/Paris/Seoul
Photo © Andrea Rossetti

パレーノはAIをはじめとする先進的な科学技術を作品に採り入れながらも、ピアノやランプ、ブラインドやバルーンといった見慣れたオブジェを操り、ダイナミズムと沈黙、ユーモアと批評性が交錯する詩的な状況を生みだしてきた。展覧会そのものをメディアとして捉えるパレーノが構築する空間は、まるでシンボルの迷宮のよう。パレーノの展示は、芸術はどのように体験されるべきか、そして体験されうるかという問いを私たちに投げかけている。

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展示風景:パーク・アヴェニュー・アーモリー、ニューヨーク、2015年
Exhibition view: Park Avenue Armory, New York, 2015
Courtesy of the artist and Esther Schipper, Berlin/Paris/Seoul
Photo © Andrea Rossetti

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《エコー2》2022年 展示風景:ブルス・ドゥ・コメルス-ピノー・コレクション、パリ、2022年
Echo2, 2022 Exhibition view: Bourse de Commerce – Pinault Collection, Paris, 2022
© Tadao Ando Architect & Associates, Niney et Marca Architectes, agence Pierre-Antoine Gatier
Courtesy of the artist and Bourse de Commerce – Pinault Collection
Photo © Andrea Rossetti

フィリップ・パレーノ/ Philippe Parreno

1964年、オラン(アルジェリア)生まれ。パリ在住。1980年代末以降、映像、音、彫刻、オブジェ、テキストやドローイングなど多岐にわたる作品を制作。先進的なテクノロジーを積極的に採り入れながら、さまざまなアーティスト、建築家、音楽家との協働を行っている。映画『ジダン 神が愛した男』(ダグラス・ゴードンとの共同監督、2006年)や、日本のアニメ・キャラクター「アン・リー」の作品などでも知られる。近年の主な個展に、「VOICES」リウム美術館(ソウル、2024年)、「Echo2: a Carte Blanche to Philippe Parreno」ブルス・ドゥ・コメルス(パリ、2022年)、「Echo」ニューヨーク近代美術館(2019年)、「Anywhen」テート・モダン(ロンドン、2016年)、「Anywhere, Anywhere Out of the World」パレ・ド・トーキョー(パリ、2013年)、「8 juin 1968 ‒ 7 septembre 2009」ポンピドゥー・センター(パリ、2009年)など。

「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」開催概要

会期2024年6月8日(土)~12月1日(日)会期中無休
会場ポーラ美術館 展示室1、2、5、屋外
主催ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
URLhttps://tinyurl.com/2r68zt2d