歴史的建造物×テクノロジー
東京・小金井市にある「江戸東京たてもの園」が鑑賞支援Webアプリ「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」を2024年4月25日にリリースする。江戸東京たてもの園は約7haの敷地を有し、文化的価値の高い歴史的建造物を移築して復元・保存・展示する野外博物館で、東京都が推進する「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として本アプリを開発した。
アプリには園内にある30棟の歴史的建造物のみどころ解説機能をはじめ、AI音声でのガイド機能、GPS機能で園内目的地や現在地を表示するマップモードを搭載。さらに園内の6カ所でARモードを起動すると、移築前の様子を写した古写真や、昔の道具の使い方を解説する動画を見ることができる。
本アプリは、インストールの必要がないブラウザ上で動作するWebアプリケーションを採用、加えてシンプルなデザイン・機能に重きを置き、幅広い層が安全かつ気軽に利用できるよう設計。英語モードへの切り替えも可能。各歴史的建造物の解説画面に加え、マップモードとARモードから構成されている。
マップモードではGPS機能による来園者の現在地表示や、歴史的建造物(30棟)や屋外展示物(29点)、飲食店への目的地を来園者自らが設定し、表示することができる。またバリアフリー情報の表示をONにすると、階段、土・砂利がある場所などをあらかじめマップ上で確認できる。ARモードは園内6か所で利用でき、起動すると移築前の様子を写した古写真や現地で展示されている生活用品の解説が現れる。
園内には江戸時代に建てられたかやぶき屋根の農家や、著名な建築家が設計した住宅や下町の商店建築など30棟の歴史的建造物が集積。レトロな街並みを散策しているような体験が味わえる。だが広大な敷地ゆえ、「どのような順番で回ったらよいか」「時間がないのでみどころだけ知りたい」などの来園者からの意見や要望を受け開発された。
江戸東京たてもの園
東京都が現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次代に継承することを目指して1993年に東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)の分館として開設した。