Dezeenアワード2022 サステナビリティ部門のカテゴリー賞/特別賞 4作品が発表

Dezeenアワード2022のサステナビリティ部門の各カテゴリーの受賞作品が発表されました。サステナビリティ部門の3カテゴリーにノミネートされたショートリスト15件の中から、3つのカテゴリー賞と1つの特別賞が選ばれました。青山デザインフォーラムは、今年もメディアパートナーとして本アワードをサポートしております。

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Sustainable design of the year: K-Briq by Kenoteq, Photo courtesy of Kenoteq

エントリー作品は、サステナビリティ業界を牽引する8人の専門家の審査を経たのち、ロンドンで9月に行われたマスター審査会にて、サステナブルデザイナー兼著者のBabette Porcelijn、Dodds & Shuteの共同創設者 Nick Shute、コーンウォールのデザイン会社Green & Blueの共同創設者 Gavin Christmanなどを含む審査団によって、カテゴリー賞受賞作品が選ばれました。

サステナブル部門カテゴリー賞 紹介
Sustainable building of the year: Mustardseed by Localworks

東アフリカにあるウガンダの首都、カンパラを拠点に活動するLocalworksが手掛けたMustardseed Junior Schoolは、すべての材料をローカルに調達して建てられました。建物は地元の子どもたちが通う幼稚園と小学校として機能しています。1,146㎡の広さの建物は、土を詰めたアースバッグでできた壁と、石灰系の土で仕上げた外壁に囲まれています。

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Sustainable building of the year: Mustardseed by Localworks, Photo by Will Boase

生物多様性が豊かな環境に建てられ、子どもたちがエコロジカルでサステナブルな建築の重要性を実感できるこの建物は、教育の現場として理想的であり、革新的な開発は必ずしも高い技術を伴わなくても可能であることを証明しています。今の地球に必要なのは、思慮深いソリューションと責任感のあるデザイン理論なのです。

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Sustainable building of the year: Mustardseed by Localworks, Photo by Will Boase

サステナブル建築カテゴリーからは、特別賞も選ばれました。

Highly commended: Learning and Sports Center by General Architecture Collaborative

ルワンダ Masoro Villageの住人と共に、General architecture Collaborativeが建設したコミュニティセンター Learning and Sports Centerは、格子状に分割されたグリッドシステムの構造となっており、小さな中庭が多く取り入れられています。

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Highly commended: Learning and Sports Center by General Architecture Collaborative, Photo by Katie Garner

小さな農村の住人によってデザイン、建設、運営されるこのセンターは、ただのコミュニティセンター以上の存在です。ローカルの素材を使って建てられたレンガ造りの建物は、図書館、教室、エクササイズスペース、庭、屋外劇場、運動場などを完備しており、住人自らの手で地域を活性化させています。

Sustainable interior of the year: The Circus Canteen by Multitude of Sins

インド南部のベンガールにあるレストランThe Circus Canteenのインテリアを手掛けたのは、地元の事務所、Multitude of Sins。カーボンフットプリントを最小限に抑えたダイニングインテリアを目指しました。スクラップメタルでできたアーチ付きの通路や、廃棄品を組み合わせてできた照明、床、アートインスタレーションなどが目を引きます。新品の調達は10%ほどで、残りは全て再利用の素材で構成されています。深刻な課題として捉えられがちなサステナビリティを、楽しくクリエイティブなものとして表現しています。

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Sustainable interior of the year: The Circus Canteen by Multitude of Sins, Photo by Ishita Sitwala

Sustainable design of the year: K-Briq by Kenoteq

90%が建設廃材から造られたサステナブルなレンガK-Briqは、スコットランドのスタートアップ、Kenoteqによって開発されました。従来の建材の廃棄によるCO2排出量への懸念の声は年々高まっています。

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Sustainable design of the year: K-Briq by Kenoteq, Photo courtesy of Kenoteq

K-Briqは、ゴミとして処理される運命の廃棄物に新しい命を与え、従来のレンガを使用した場合と比較してCO2排出量を90%も削減します。また、輸入への依存も減らしてくれます。機能面でも、従来のレンガよりも構造、強度、耐性、防音、断熱の面で優れており、価格も抑えられます。K-Briqの登場は、最も変革が求められる業界に、大規模なインパクトを与える可能性を秘めています。