「曲げる」「つなぐ」「タタキ」から生まれる「構造美」

日本のクラフトマンシップを受け継ぐミニマルな「鉄家具」ブランドのメーカー杉山製作所ミラノ・フォーリサローネに初出展。今回の展示会では鉄の可能性を追求する中で生み出してきたコレクションから、ラウンジチェアと鉄のアートワークを展示する。鉄家具に誇りを持ってモノづくりに挑んだ製品の「構造美」を感じることが出来る。

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日本のクラフトマンシップを受け継ぐミニマルな「鉄家具」ブランドのメーカー、杉山製作所がミラノ・フォーリサローネに初出展します。杉山製作所は、刀鍛冶で有名な岐阜県関市にあります。1962年に創業し、自動車や鉄道車両の部品を作っていましたが2000年から、その熟練の技術と設備を生かし、企画からデザイン、製作までを自社で一貫して行う「鉄家具」ブランドのメーカーに生まれ変わりました。今回の展示会では、鉄の可能性を追求する中で生み出してきたコレクションから、ラウンジチェアと鉄のアートワークを展示します。鉄家具に誇りを持ってモノづくりに挑む私たちの製品の「構造美」をどうぞご覧ください。

杉山製作所代表取締役 島田亜由美

「曲げる」「つなぐ」「タタキ」から生まれる「構造美」

製品はひとつひとつ職人が丁寧に仕上げる。最初はただの棒や板に過ぎない鉄が、職人が手を加えることで温かみのある鉄家具へ変化する。鉄職人が繊細な仕上げを施すことで、独特の表情と質感が浮かび上がる。これこそがSUGIYAMAのモノづくりの技。「曲げる」「つなぐ」「タタキ」によって、ミニマルを追求した「細さ」で構成された「構造美」が生まれる。そんな魅力ある鉄家具を人々の暮らしの中で感じてもらいたいとの想いが込められる。adf-web-magazine-the-beauty-of-structure-11

SHIN lounge chair

構造を保つ最小限の構成、細さを際立たせる直線直角の構成、素材の表情をそのまま活かす仕上げ。技を吟味し、「鉄の可能性」を表現したミニマルな椅子。手の触れるアーム、背には鍛鉄を施し職人の手仕事を感じることができる。

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素材:鉄 クリア塗装 サイズ:W652 D673 H709 SH370 AH550mm 重量:約16kg​

design:伊藤浩平(いとう こうへい)

1957年生まれ。1980年大阪芸術大学デザイン学科インテリアデザイン専科卒業後、マルイチセーリング(ソファメーカー)入社。営業から商品開発、販促までを手掛ける。1991年独立、NORTH LAND DESIGNS. 設立。照明器具、家具、雑貨のデザインからブランディング、インテリアショップのプロデュース等に携わる。2008年MILANO SALONE「Jipangu」出展。2010年オリジナルデザインのローソファのネット販売をスタート。2018年共著にて晃洋書房より「地域創生の戦略と実践」刊行。2019年京都にデザイン事務所を移転。1997 年アカセ木工「シトラス」グッドデザイン賞受賞。

TSUZUMI lounge chair

細く華奢という日本の美意識を取り込んだ造形。日本古来の楽器である鼓の造形をモチーフにし、日本独自の文化「縁側」にぴったりなラウンジチェア。思いっきり体をあずけてゆったり過ごす、胡座がかけるデザイで、ぐっと低くしたプロポーションは、建築と調和してくつろぎの空間を生み出す。

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素材:鉄 サンドブラック塗装 サイズ:W682 D641 H512 SH285 AH512mm 重量:約9kg

design:村澤一晃(むらさわ かずてる)

ムラサワデザイン代表。家具を中心とした生活道具全般のデザインを手がける。地域性と工場の個性を活かした製品開発を行いながら、継続性のあるモノつくり環境を創出する。「デザインは生活や行動のすべての中にある」を信条として、現場で手を動かし、それぞれのメーカーと関係を育てていく股旅デザイナー。

Petit lounge chair

暮らしのシーンに馴染ませながら持ち運んでくつろぐ場所を変えていけるように、小さくデザインされている。後脚からアーム部分までクランクしながらつながっているフレームが、全体の構造を保ちながら座面を軽快に魅せることに一役かっている。小ぶりでも座り心地がよく、並べる場合も使いやすいサイズ感。

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素材:鉄 スノーホワイト塗装 サイズ:W591 D609 H695 SH400 AH590mm 重量:約15kg

design:村上友計(むらかみ ともかず)

1982年7月7日生まれ。照明デザインの会社、木製家具デザインの会社を経て杉山製作所へ入社。椅子を中心に、生活や商業にかかわる製品のデザインを手掛ける。製品づくりをするときは、つくり手の領域に入り込んで一緒に現場で手を動かす。喜びや苦労を共感し、杉山製作所でしかできない「技」を日々見つけながらデザインしている。「アイデアはいつも現場から」という信念があり、製作の現場や営業の現場にも行くインハウスデザイナー。

WallDeco

鉄の持つ重たいというイメージを払拭し、素材を自由にしたいという想いから「Fe」は生まれる。鉄は自然の素材であり、温かい素材で、鉄の質感にジオメトリックなデザインが加わって現代の暮らしに合う軽やかな鉄のインテリアアイテムとなる。

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素材:鉄 サンドブラック塗装 サイズ:W630 D15 H1630mm 重量:約4.4kg

design:柴田文江(しばた ふみえ)

武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業後、大手家電メーカーを経てDesign Studio S設立。 エレクトロニクス商品から日用雑貨、医療機器、ホテルのトータルディレクションなど、国内外のメーカーとのプロジェクトを進行中。iF金賞(ドイツ)、red dot design award、毎日デザイン賞、Gマーク金賞、アジアデザイン賞大賞・文化特別賞・金賞などの受賞歴がある。多摩美術大学教授、2018-2019年度グッドデザイン賞審査委員長を務める。著書『あるカタチの内側にある、もうひとつのカタチ』

「The Beauty of Structure(構造美)SUGIYAMA, Japanese Minimalist Solid Iron Furniture」

会期2023年4月18日(火)から4月23日(日)まで
時間10:00 ~ 19:00
会場Galleria Antonio Battaglia(ガッレリア・アントニオ・バッタリア)