コスチュームからPerfumeの魅力をひもとく
広島市現代美術館で「Perfume COSTUME MUSEUM」が2025年2月22日(土)から6月1日(日)まで開催される。本展は『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』(文化出版局、2020年)を起点に、厳選した約180着の衣装を展示する初めての大規模衣装展。2005年のPerfumeメジャーデビュー以降の衣装を時系列でたどり、3人のメンバーがこの展覧会のために特別に選んだ衣装を展示、さらに初公開となる型紙やデザインの発想源を示す制作資料も紹介される。
展示構成
Perfumeの衣装の歴史を時系列に3つの章(1章:2005年~2011年、2章:2012年~2015年、3章:2016年以降)に分けて紹介、さらに4章ではステージ衣装を特集する構成となっている。
第1章 近未来型の挑戦者
2005年、Perfumeは楽曲のコンセプトの近未来感を表現するオリジナルの衣装でメジャーデビューを果たした。当時は既製服をベースとした衣装が多く、スタイリストの内澤研はセレクトやアレンジによって3人それぞれの魅力を引き出し、2010年の初めての東京ドーム公演からスタイリストのToshio Takeda、三田真一が衣装デザインを手掛けることとなり、華やかな演出の中でも3人の衣装は大きな存在感を放っていた。
第2章 止まらない進化
国内で評価を固めたPerfumeは、 2012年に単独でのワールドツアーを開催。 2013年には「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」にゲストとして招待され 、クリエイター集団 ライゾマティクス(Rhizomatiks)による最新の映像技術を駆使した舞台パフォーマンスで高い評価を得た。幾何学模様を印象的に取り入れたデザインや、折り紙から着想を得た独創性あふれる衣装が生み出されていった。
第3章「未来」を超えて
2016年の楽曲「FLASH」においてこれまでにないミディ丈の衣装を着用、力強くも繊細なダンスパフォーマンスを披露。振り付けにあわせて揺れる裾や袖はダンサーとしてのPerfumeの魅力を引き出すものだった。以降、3人が同じシルエットに見える衣装やプリーツとドレープで有機的な曲線を表現したデザインが採用され、これまでの衣装の定型が覆されていった。
第4章 ステージに立つ
ファンと同じ時間を共有できるライブを大切にしているPerfume。最大限のパフォーマンスを発揮する3人のために、ステージ衣装では演出効果と同時に機能性が追求されている。時間をかけて試作と調整を繰り返された衣装は、身体の可動性が確保されて動きやすく、早替えのため重ね着ができるように工夫されている。
「Perfume COSTUME MUSEUM」開催概要
会期 | 2025年2月22日(土)~6月1日(日) |
時間 | 10:00~17:00 |
会場 | 広島市現代美術館 B展示室 |
休館日 | 月曜日(ただし2/24、5/5は開館)、2/25(火)、5/7(水) |
料金 | 一般1,600円、大学生1,200円、高校生・65歳以上800円、中学生以下無料 |
URL | https://tinyurl.com/2n6uctr6 |