食のテーマパークを彷彿とさせる五感の冒険へ誘う
LWデザインが手掛けた「Street XO Dubai」は、ミシュランシェフのデイヴィッド・ムノスによるドバイ初進出となるレストランで、食のテーマパークを彷彿とさせる感覚的な冒険へと誘い、ダイニング体験を再定義する。LWデザインはムノズシェフから、彼の創造性を体現する空間を作るよう託された。このデザイン・ストーリーは、ソーホーの活気あるキャラクターを映し出し、カムデンのアンダーグラウンドな雰囲気を捉え、新宿のまばゆい光で照らされている。
ドバイのOne Za'abeelの4階に位置する「Street XO Dubai」は、レストランの総面積1200m2に及び、厳選されたデザイン要素、素材、家具を通してストリートカルチャーのエッセンスを体現。デザインはコンセプチュアルなテーマを物理的な空間に変換し、ゲストを型にはまらない活気あるダイニングの雰囲気を大切にしている。
L字型のレイアウトは「水平な秩序と垂直の混沌」という哲学を体現し、構造化された空間計画と天井や壁に描かれたダイナミックで芸術的な混沌が融合している。このデザイン理念は料理の旅にも影響を与え、創造的な方法で提供される味わい深い混沌を表す。コンテナをイメージした金属製のドアを開けると、サーカスを思わせる遊び心のある丸いハンギングチェアが迎える。エントランスのたくさんの鏡に映るジグザグのゼブラゾーンが、落書きだらけの路地裏を模したトンネルを抜け、思いがけない場所へと導いてくれる。トンネルの先にはケネス・コボンプエのアクロバット天井照明があり、これから始まるスペクタクルへの興味をそそる。ストリートラボを彷彿とさせるバーエリアには溶岩ランプと金属パイプの迷路があり、ミステリーと楽しさの要素を加えている。
隣接するラウンジ・スペースには、ケネス・コボンプエとジミー・マーティンによるユニークな家具コレクションが展示され、オニキス・フレームのファブリック・ウォールや楽しいアート・ピースと組み合わされ、カーテンの隙間から忍び込んで、風変わりでありながらまとまりのあるデザインを作り出している。インフィニティ・ライトの技法を用いたLEDミラースクリーンがダイニングエリアを分割し、メインダイニングスペースに無限に反射する目の錯覚を生み出している。その先のメインキッチンは中央の舞台となり、フード上のペンダントライトが舞台照明として機能する。ユーモラスなランニングマンのモチーフは、常に混沌を追い求めるというアイデアを体現している。レストルームは舞台裏と地下へと誘い、ドアに描かれた思いがけない落書きと化粧鏡の電球ライトが、外のカオスと同義のダイナミックな地下舞台裏のパフォーマンスの雰囲気を作り出している。
LWデザイン
LWは20年以上にわたり、ドバイ、香港、サンパウロ、デンマークのオフィスを拠点に、受賞歴のある数々のプロジェクトで世界的な存在感を示してきた。LWの成功の中心は建築家とインテリアデザイナーのシームレスなコラボレーションであり、連携して仕事をするだけでなく、クライアントと緊密なパートナーシップを築き、ビジョンを完全に実現する。このアプローチにより、両分野の長所をシームレスに融合させたプロジェクトが生まれ、期待を超える体験がもたらされる。そして、洗練されたコンセプトと各会場を活気づける機能的で特徴的な要素を作り上げる。数多くのホテル、レストラン、バーで培った豊富な経験により、LWはホスピタリティ分野で圧倒的な存在感を示し、忘れられないゲストの体験をキュレートするという同じ理念は手がける高級住宅や複合施設の開発にも浸透している。