90年代のブリティッシュ・アートの軌跡
テート美術館のコレクションを中心に、1990年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を多角的に紹介する「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」が、国立新美術館で2026年2月11日(水・祝)から5月11日(月)まで開催される。その後京都市京セラ美術館へ、2026年6月3日(水)から9月6日(日)まで巡回する。
本展はダミアン・ハースト、ジュリアン・オピー、ルベイナ・ヒミド、スティーヴ・マックイーン、トレイシー・エミン、ヴォルフガング・ティルマンスなど、57組のアーティストによる約100点の作品の独自性を6つのテーマに章立てし、各章をつなぐ重要作をスポットライトとして紹介。この時代のクリエイティブな熱狂が世界のアートシーンにどのような決定的影響を与えたのかを検証する試みとなっている。入場前売り券は12月4日(木)10:00よりチケットサイトで販売開始される。
本展のロゴは、ユニクロUTクリエイティブ・ディレクターとしても活動し、UTGP2025:テート美術館 UTの審査員を務めるなど、テート美術館との深いつながりを持つアーティストの河村康輔が手がけた。出展作家のフルラインナップがフィーチャーされている。
展示構成
- [序章]フランシス・ベーコンからブリットポップへ
- [第1章]ブロークン・イングリッシュ:ニュー・ジェネレーションの登場
- [スポットライト]ハンズワースの歌/ブラック・オーディオ・フィルム・コレクティヴ
- [第2章]おおぐま座:都市のイメージをつなぐ
- [第3章]あの瞬間を共有する:音楽、サブカルチャー、ファッション
- [スポットライト] なぜ私はダンサーにならなかったのか/トレイシー・エミン
- [第4章] 現代医学
- [スポットライト] 熊/スティーヴ・マックイーン
- [第5章]家という個人的空間
- [スポットライト] コールド・ダーク・マター:爆発の分解イメージ/コーネリア・パーカー
- [第6章]なんでもないものから何かが生まれる:身近にあるもの
- [スポットライト] 王国への入り口/マーク・ウォリンジャー
YBA
1988年7月、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで学んでいたダミアン・ハーストは、ロンドン東部の倉庫街で学生や卒業生の作品を発表する展覧会「フリーズ」展を企画した。ハーストや同世代の作家たちは、全く新しい視点で素材を選び、制作して発表の機会を積極的に開拓していった。1992年に『アート・フォーラム』誌上で美術史家のマイケル・コリスは彼らを「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼び、サーチ・ギャラリーで開催された同名の展覧会によりYBAという言葉は一般に広がっていった。YBAの作家たちの自由な活動によって、90年代の英国のアートシーンは世界的な注目を集めるようになった。
「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」開催概要
| 会期 | 2026年2月11日(水・祝)〜5月11日(月) |
| 時間 | 10:00~18:00 |
| 会場 | 国立新美術館 企画展示室2E |
| URL | https://www.ybabeyond.jp/ |

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