現代アートを代表する国内外ギャラリーが「Tokyo Gendai」に集結

世界のアートイベントを主催する「The Art Assembly(ジ・アート・アセンブリー)」は、パシフィコ横浜にて新たな国際アートフェア「Tokyo Gendai」が、2023年7月7日(金)から7月9日(日)まで開催される。現代アートシーンを牽引するBlum & Poe、Sadie Coles HQ、Almine Rechをはじめとする国内外79のギャラリーが集結し、世界中の現代美術作品が紹介される。adf-web-magazine-tokyo-gendai-18

プリンシパルパートナーには三井住友フィナンシャルグループ、オフィシャルフェアパートナーには寺田倉庫、そしてオフィシャルエアラインパートナーには日本航空が決定した。さらに、観光庁が実施する、新規性が高く特別な体験コンテンツの創出等を支援する「観光再始動事業」の採択事業として決定されたことも発表された。

テーマの異なる4つのセクションから構成

Tokyo Gendaiは、文字通り「コンテンポラリー(現代)」をテーマとし、すでに世界的に有名なアーティストから、最先端の才能あふれる新人アーティストまで、世界中のギャラリーが現代美術の作品を紹介する国際アートフェア。日本内外のギャラリーが集結したGalleries、また、テーマに沿った作品展示を行うHana(花)、Eda(枝)、Tane(種)と、4つのセクションで構成される。

Galleries

日本と海外のギャラリーの作品を展示するGalleriesセクション。「Blum & Poe」は、様式化された子供たちの肖像画で知られる奈良美智や強い光と影を抽象絵画的に再現する五木田智央など素晴らしいアーティストの作品を集約。また、「Sadie Coles HQ」は、1990年代から彫刻により現代の生活を大胆かつ率直に語った作品が注目を集め、手法を駆使する英国人アーティストのSarah Lucasと、文学、民間伝承、現代のナラティブなどをテーマにした比喩的な絵画で知られるKati Heckの作品を紹介する。日本からは、「SCAI THE BATHHOUSE」が、名和晃平によるセル(細胞)を気泡させるインスタレーション《Biomatrix》など、光と物質性を探求するというテーマで作品を展示。「Taka Ishii Gallery」は主に、Adam Pendleton、Oscar Murillo、Jadé Fadjoutimiおよび法貴信也の作品を展示する。さらに、「Almine Rech」は、ポップアート・ムーブメントの重要人物であるTom Wesselmannと、記憶、歴史、そして集合的イマジネーションの役割をさまざまな手法で探求するThu Van Tranを紹介。

Hana

新人または中堅の1〜2名のアーティスト作品を展示。アーティストの年齢制限および、展示するギャラリーの創業年数に関する制限がないことが特徴。「MISAKO & ROSEN」は身体の複雑な調査に取り組んでいる廣直高とJ. Parker Valentine を紹介。また、「The Drawing Room」は自然災害後の様子を活気に満ちた印象的な絵画に描いたDominic Mangilaの作品を展示。「Gallery COMMON」はアイデンティティをテーマに問いと解釈を構築するShohei TakasakiとAlex Andersonの作品を、Carl Kostyálは故郷の日常を絵画的な人物やモチーフで記録するMarria Prattsの作品をそれぞれ展示する。

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© Marria Pratts, Fantasma Damunt Del Castell, 2022, Courtesy of Carl Kostyàl

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KAYOKOYUKI_Ayako Ohno_ 植物と花 [木の呼吸] _ Plants or flowers [breath of a tree]_Ayako_Ohno-2021-Plants-or-flowers-breath-of-tree-granite-brass-49.5x27.5x14.5cm-KAYOKOYUKI

Eda

アジア出身のアーティストや歴史的に重要なアーティスト1~2名、または、テーマに基づく作品を展示。「Gajah Gallery」は、インドネシア人アーティストのI Gusti Ayu Kadek MurniasihとYunizarの作品にスポットライトを当て、「Wada Fine Arts Y++」は、画家の故 石田徹也のスタジオを再現した没入型のプレゼンテーションを行う。また、「The Columns Gallery」はEisa Jocson、Han YaJuan、Jeong Myoungjo、そして木嶋愛というジャンルや分野を超えた4人の女性アーティストの作品を紹介する。

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© I Gusti Ayu Kadek Murniasih, Kehidupanku Serba Cekcok (My Life Is Full of Bickering), 1998, Courtesy of Gajah Gallery

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© Yunizar, Putri Duyung dan Ikan Merah (Mermaid _ Red Fish), 2023, Courtesy of Gajah Gallery

Tane

NFT、アニメーション、映画、AR、VR、ゲームなどデジタルメディアを中心に展示。「NowHere」は、exonemoによるリアルな犬小屋の中に販売中のバーチャルペットが展示されているインスタレーション《Metaverse Petshop》を紹介。「The Hole」はJonathan ChaplineやRy David Bradleyなど新しいデジタルメディアの最前線にいるアーティストによるグループプレゼンテーションを展示する。

Tokyo Gendai

The Art Assembly主催により2023年に開催される国際的なアートフェア、Tokyo Gendai。アートとデザインが出会う東京で、美術品の売買だけでなく、アートと知性の行き交う場所で異文化を体験できる、エキサイティングな舞台を提供する。Tokyo Gendaiは、国際的に評価の高いコンテンポラリーアーティストによる作品をキュレイターが選びぬいて紹介する世界水準のイベントとなる。展示だけでなく、展覧会や美術館のオープニング、スタジオ訪問、文化体験などさまざまなVIPプログラムも用意され、東京でしか味わえないアート体験を実現する。

The Art Assembly

The Art Assemblyは、アートフェアの主催者として世界の第一線で活躍するサンディ・アンガス(Sandy Angus)、ティム・エッチェルズ(Tim Etchells)、そしてマグナス・レンフリューによる取り組み。とりわけ、アジア太平洋地域において主要な国際アートフェアを実施。「Tokyo Gendai」は「India Art Fair」(インド)、「台北當代 (TAIPEI DANGDAI)」(台湾)、「Sydney Contemporary」(オーストラリア)、「PHOTOFAIRS Shanghai」(中国)、「ART SG」(シンガポール)に次ぐ、アジア太平洋地域における6つ目のメジャーな国際アートフェアとなる。The Art Assemblyによるアートフェアは開催地のみならず世界規模で美術関係者が集う重要な機会をつくり出しており、クリエイティブ、そして商業的な交流の場となっている。どのアートフェアでも開催地のマーケットに深く根差した見解や状況を十分に加味し、適用するよう計画され、イノベーションの推進、コンテンポラリーアートとの関わりを深めること、異文化間のコミュニケーションを促進することを目的としている。この目標を達成するために、グループ内での連携を強化し、知識やリソースを共有。ここ数十年にわたる経験、専門知識、そして広範囲に及ぶグローバルネットワークやアセット、傘下のアートフェアにて、ギャラリーとオーディエンスを結びつける役割を担っている。

「Tokyo Gendai」開催概要

会期2023年7月7日(金)~7月9日(日)
会場横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜
公式ウェブサイトhttps://tokyogendai.com