金沢21世紀美術館で開催中の展覧会図録『甲冑の解剖術―意匠とエンジニアリングの美学』が刊行

美術出版社より、金沢21世紀美術館で開催中の展覧会図録『甲冑の解剖術―意匠とエンジニアリングの美学』が、2022年6月16日(木)に発売される(金沢21世紀美術館ミュージアムショップでは2022年6月3日より先行販売)。展示風景や甲冑のディテールなど、豊富なビジュアルとともに、企画を手がける長谷川祐子館長らの論考を収録した充実の1冊となっている。adf-web-magazine-kacchu-anatomy-book-1

本書概要

戦国時代から江戸時代、戦場で武士の誇りと力の象徴として独自の展開を遂げた甲冑(かっちゅう)。そこには、工芸的な技巧と斬新な意匠を駆使した美学、そして防具としての機能性やエンジニアリングの発達がみられる。金沢21世紀美術館で開催中の企画展「甲冑の解剖術―意匠とエンジニアリングの美学」では、これらの魅力を、HATRA×MAGARIMONOがデザインしたスニーカー、三田真一によるスニーカー甲冑とともに展示。さらに、細部や構造をデジタル解析したライゾマティクスによる映像や、甲冑を現代人の身体のリアリティにしなやかにつなげるナイル・ケティングの空間デザインを通して、現在の私たちに甲冑が語りかける。

本書では、この展覧会の会場風景の写真と、甲冑のディテールなどの画像をふんだんに盛り込み、展覧会を追体験できるような構成に仕上げている。また、企画者である長谷川祐子館長の論考をはじめ、各甲冑の解説、現代アーティストのステートメント、井伊美術館館長 井伊達夫のインタビューなども収録。甲冑に込められた意匠と技術、そしてその現在的な魅力がつまった1冊となっている。

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※中ページより

井伊美術館、石川県立歴史博物館、大阪城天守閣が所蔵する多様な甲冑16領と、変わり兜(かぶと)4件が、そのまま、あるいは透明なアクリルケースに収められ、360度から見ることができる展示となっている。展示デザインは現代アーティストのナイル・ケティングが手がけている。

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※中ページより

ライゾマティクスは伊達政宗がまとったとされる黒甲冑のレプリカをCTスキャンし、肉眼では見ることのできない甲冑の内部構造を可視化。これによって得たデータをもとに映像作品を制作した。

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※中ページより

美術出版社について

美術出版社は、1905年の創業以来、一貫して良質な美術図書の出版を手がけている。『カラー版美術史シリーズ』をはじめとする美術・デザイン・建築などの芸術全般にわたる書籍の出版、美術展のカタログ制作、『美術手帖』『ワイナート』などの定期雑誌、「美術検定」事業のほか、アートと人々をつなぐ多彩な事業を行っている。

『甲冑の解剖術―意匠とエンジニアリングの美学』書籍概要

発売日2022年6月16日(木)
定価2,200円(税込)
仕様A4/64ページ
発売美術出版社
ISBN978-4568105469