まちのシンボルとして定着願い 規模を拡大して今秋も開催
2022年9月25日の夕刻、上野恩賜公園野外ステージ(水上音楽堂)を舞台に、圧倒的な光と音楽の複合アートライブ「Peace of Light 秋」が開催される。コンセプトは「世界の平和を祈り希望の光を。人それぞれの心の中に灯を。災禍で疲弊した街に明かりを」。3つの願いを託し、360度の光のアートに包まれる会場内に、大小様々なキャンドルを配置して音楽ライブを開催する。
音楽ライブでは、洋楽のみならず和楽器の演奏者も参加し、デジタルアートと和楽器という意外な相性の良さも注目の一つとなる。日暮れとともに、プロジェクションマッピングの祖と言われる光のアーティスト長谷川章による「デジタル掛け軸」が浮かび上がる。
開催概要
コロナ禍からの街の復興はまだまだ進まず、東京・上野でもさほど客足は戻ってきていない。「Peace of Light」は上野のまちが総力をあげて定着を目指す、光と音の複合アートライブ。2021年初頭「上野から世界へ、コロナ収束の祈りと心の癒しを届けたい」と地元有志が上野のまちづくりに関わってきた学生らに呼びかけを行い、産学連携で初開催したのがきっかけ。その様子はYoutubeなどを通じてオンライン配信され、反響を呼んだ。続く2022年5月には初めて有観客で開催し、予想を大幅に上回る800名の来場があった。「幻想的な空間だった」「美しい時間を過ごせた」と来場者からの好評を博し、早々に再演の運びとなった。
今秋の公演ではついに、光のデジタルアートが不忍池の水面にも映し出される予定。企画を中心になってプロデュースしている上野二丁目仲町通り商店会・副会長の前川弘美は、「今年は不忍池の一部になるが、来年以降は不忍池全体を照らすことも考えたい。上野の新名物になりますようにと願っている」と語る。光のアート「デジタル掛け軸」は、パルテノン神殿をはじめ、世界各地で上映され、国際的評価を受けてきたデジタル作品。床の間の掛け軸からインスピレーションを得て発明されたもので、100万枚と描かれた絵の組み合わせには二度として同じ映像はなく、同じ色彩はない、まさに「一期一会」のアート。水上音楽堂の特徴的な建築空間の内部360度を光のアートが包み込み、会場自体がさながら万華鏡のようになる。
音楽ライブでは、国境や音楽のジャンルを飛び越えたサウンドが奏でられる。平和活動に取り組み続けてきたオノ・ヨーコ率いる「Plastic Ono Band」のメンバーで、世界的に活躍するギタリスト清水ひろあきとデュオするのは、女性シタール奏者・ミナクマリ。東京藝術大学卒業で上野にも縁深い尺八奏者・黒田鈴尊と、さだまさしが名付け親の「TSUKEMEN」メンバー・SUGURUさんのデュオ「リガロヒエス」も登場。夕焼けにぴったりなアコースティックサウンドを奏でる三人組「マクジョニール」。上野に縁が深く、同音楽堂でも度々公演経験のある「チャラン・ポ・ランタン」など、豪華メンバーが出演予定。
「Peace of Light」開催概要
日程 | 2022年9月25日 |
時間 | 17:00 ~ 20:00 |
会場 | 上野恩賜公園野外ステージ水上音楽堂 |
料金 | 前売券:¥3,500 / 当日券:¥4,000 |
チケット | こちら |