大胆な筆致、色彩のコンビネーション、根源的モチーフを可憐に現代的に映し出す

佐藤翠個展「Dress of Flora – フローラのドレス – 」が小山登美夫ギャラリー(天王洲)で2024年8月31日(土)から9月21日(土)まで開催中。天井の高い展示空間からインスピレーションを得て、227×162cmの大きなキャンバスに制作。展示構成も佐藤自ら考え、スペース全体で荘厳な世界観をあらわす新しく意欲的な展開となっている。

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Flower Dress 2024 acrylic and oil on canvas 227.5 x 162.0 cm ©Midori Sato

佐藤作品の特徴は、エモーショナルで大胆な筆のストローク、紫、黄、ピンク、オレンジ、青などの鮮やかな色彩の線と面のコンビネーション。下書きなしにキャンバスに描き、偶然の絵具の滲みや余白をあえて残して示す遥かな空間の広がり…絵画ならではの多層的で自由な魅力さにあふれている。本展ではドレスを着たトルソーを女神に見立てた『女神シリーズ』をテーマに構成され、キャンバスいっぱいに描かれたドレスの巨大な女神像が3体、一つの壁に対し一作品づつ展示される。

展示作品例

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Tree Dress 2024 acrylic and oil canvas 227.5 × 162.0 cm©Midori Sato

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Antiquity Dress 2024 acrylic and oil on canvas 227.5 × 162.0 cm ©Midori Sato

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Glass Bead Dress 2024 acrylic and oil on canvas 116.5 × 91.0 cm©Midori Sato

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Clover Dress 2024 acrylic and oil on canvas 116.5 × 91.0 cm©Midori Sato

佐藤翠

1984年愛知県生まれ。2008年名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業。在学中ディジョン国立美術大学(フランス)へ交換留学し、2010年東京造形大学大学院造形学部修士課程を修了。主な個展に「Floating Drapery – 浮遊するドレーパリー 」(小山登美夫ギャラリー、東京、2022年)、「Diaphanous petals」(ポーラ美術館アトリウム ギャラリー、神奈川、2019年)、「Orange glow」(Green Art Flowers Gallery、パリ、フランス、2018年)など。主なグループ展に「部屋のみる夢 ― ボナールからティルマンス、現代の作家まで」(ポーラ美術館、神奈川、2023年)、「あいちトリエンナーレ2016 虹のキャラヴァンサライ」(愛知、2016年)、「絵画を抱きしめてEmbracing for Painting -阿部未奈子・佐藤翠・流麻二果展-」(資生堂ギャラリー、東京、2015年)など。

佐藤翠個展「Dress of Flora – フローラのドレス – 」開催概要

会期2024年8月31日(土)~9月21日(土)
時間11:00~18:00
会場小山登美夫ギャラリー(天王洲)
料金無料
URLhttps://tinyurl.com/ms5asa78