ソマワドゥ・イブラヒムの日本初個展「Farewell Savane」が六本木KOTARO NUKAGAにて開催

六本木にあるアートギャラリーKOTARO NUKAGAにて、故郷へのノスタルジーやコミュニティの絆を描くフランス人アーティスト、ソマワドゥ・イブラヒムの国内初となる個展「Farewell Savane」が開催される。ロンドン在住のイブラヒムが、故郷コモロ諸島の美しい風景とそこに暮らす身近な人々に思いを馳せながら描いた新作ペインティング21展を展示する。

adf-web-magazine-kotaro-nukaga-soimadou-ibrahim-farewell-savane-1

ソワマドゥ・イブラヒム 《Better late than never》2021

ソワマドゥ・イブラヒムは1989年フランス生まれ。アフリカ大陸東南部のマダガスカル島とモザンビークの間にある、コモロ諸島最大の島、ンジャジジャ島で10歳まで過ごした。小さな島での生活で養われたのは、社会経済学的な視点からのコミュニティ連携の強さ、複雑な人種問題への眼差し。コモロ諸島は、今回の展示作品《Jardin next door》に出てくるようなバナナや椰子の木が至る所に生い茂る美しい島で、その光景を自身の絵画の背景に取り込みながらイブラヒムは制作をしている。絵画の中の登場人物は、旅行中やふとした時に自身で撮影した、今はコモロ諸島で離れて暮らす家族や友人など、身近な存在の人々。これらのアーカイヴ写真に、自身の記憶や時に想像を交えて絵画を描くことで、誰もが持つ故郷へのノスタルジー、普遍的な家族への愛情やコミュニティの絆を表現している。

adf-web-magazine-kotaro-nukaga-soimadou-ibrahim-farewell-savane-2

ソワマドゥ・イブラヒム 《MP3 files》2021

身近な人々の人生の、あらゆる場面を描写したポートレイトとコモロ諸島の美しい風景、時にはその人らしさを補完する背景や持ち物を想像上で組み合わせることで、人生のシンプルな喜びを見出す豊かさを表現したいとイブラヒムは言う。それぞれの個人の特徴を見つけ出して巧みに捉え、忠実に再現することこそが彼が絵を描き続けている理由であり、例え遠く離れた場所にいても自身のルーツに立ち返ることで、どこにでもある自然の美に焦点を当て、アイディアを強化し、自分らしくいさせてくれる行為なのである。

adf-web-magazine-kotaro-nukaga-soimadou-ibrahim-farewell-savane-3

ソワマドゥ・イブラヒム 《Jardin next door》2021

今回の展覧会タイトルとなった「Farewell Savane」は、イブラヒムが普段絵画を制作する際にリラックスするために聞いているマリのミュージシャン、アリ・フォルカ・トゥーレの最後のソロアルバムに収録された『Savane』という曲にインスパイアされて付けられた。

タイトルの「Farewell Savane」の背景には、私たち誰もが持つストーリーと懐かしい風景があり、それに触れるときに感じる心地よさがある。どこかへ旅に出ようと、旅先で出会う味や匂い、風景が私たちのアイデンティティをより強固なものにし、郷愁を誘う。

-ソワマドゥ・イブラヒム

adf-web-magazine-kotaro-nukaga-soimadou-ibrahim-farewell-savane-4

ソワマドゥ・イブラヒム 《A slice of quietness》 2021

ソワマドゥ・イブラヒムについて

1989年フランス生まれ。イギリス、ロンドンを拠点に活動するアーティスト。10歳までをコモロ諸島最大の島、ンジャジジャ島で過ごす。それ以降、親戚が今も暮らすコモロ諸島から遠く離れたフランスで過ごした経験から、アフリカに根ざした自身のルーツの寄りどころのなさが制作のベースになっている。現在もコモロ諸島で暮らす祖父母をはじめとする家族や親戚たちを描き、コミュニティや家族の絆の強さを表現している。また、自身の「フランス人らしさ」とコモロ諸島がフランス占領下にあった過去との関係を通して人種や歴史について問い直す。

ワマドゥ・イブラヒム「Farewell Savane」開催概要

会期2021年11月4日(木)- 12月18日(土)
開廊時間11:00-18:00 (火-土) ※日月祝休廊
会場KOTARO NUKAGA(六本木)