東京・京橋で13年ぶりの大規模個展

アーティスト塚本智也による個展「Journey of Encounters」が京橋のGallery & Bakery Tokyo 8分で、2025年7月5日から8月5日(火)まで開催される。アートギャラリーとカフェ・ベーカリーが併設された本会場では、香港のAdmira Gallery(觀止堂)との協業による展示が行われており、ArtSticker上でも出展作品の販売が実施されている。

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Photo by Ryo Yoshiya

塚本智也は1982年石川県生まれ、神奈川県を拠点に活動する現代美術家。エアブラシによる極小のドットを重ねた点描効果と、ドリッピングや軽やかな筆致を融合させた手法を用いている。赤・青・黄の三原色を吹き重ねて網膜上で混色させることで、図と地の境界を曖昧にし、視覚の奥行きを生む技法が特徴だ。桜・鯉・人物・鹿といった日本的モチーフを通して、生と死、光と影の循環をテーマに絵画を展開している。

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Photo by Ryo Yoshiya

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Photo by Ryo Yoshiya

植物を型取ったステンシルやネガ・ポジ反転の技法を組み合わせ、ジョルジュ・スーラの視覚混合理論と琳派の装飾性を現代的に再構築している点も塚本作品の大きな魅力といえる。日本的な「かざり」の感性と、緻密かつミニマルな制作プロセスが共存する表現は、鑑賞者に没入感のある体験を提供する。

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Photo by Ryo Yoshiya

本展は塚本にとって東京で13年ぶりとなる個展であり、2025年の開催個展の中でも最大規模となる。展示タイトル「Journey of Encounters(出会いの旅)」には、日常のなかに偶然潜む「出会い」や、時間と空間が交差する瞬間を描き出すという意図が込められている。桜の花影や人の残像、森の中の鹿など、自然や記憶の断片がエアブラシの粒子で描かれ、静かに佇むシルエットとして浮かび上がる。残された空白やぼかしの効果が、画面に「もののあわれ」や儚さを漂わせ、観る者の輪郭までもが光の中へ溶け込んでいくような体験を誘発する。

塚本智也 プロフィール

1982年石川県金沢市生まれ。愛知県立芸術大学油画専攻を卒業後、東京藝術大学大学院修士課程を修了。主な個展に「シルエット」(2012年、西武渋谷店)、「個展」(2004年、はるひ美術館)などがある。グループ展では「Voices 2025」(2025年、台北・華山1914文創園区)、「今どきアート2022」(2022年、群馬・富岡市立美術博物館)、「シェル美術賞展」(2004〜2005年、東京)などに参加。ホルベインスカラシップや新潮賞など、国内外で多数の受賞歴を持つ。adf-web-magzine-journey-of-encounters-6

Gallery & Bakery Tokyo 8分

The Chain Museumとフォンスが共同でプロデュースするアートスペース。戸田建設が「ART POWER KYOBASHI」をコンセプトに開業したTODA BUILDINGの1階に位置し、設計は建築家・元木大輔率いるDDAAが担当している。アート鑑賞後に余韻を味わえるカフェやベーカリーが併設されており、対話や滞在を通じて「体験するアート」が展開されている。

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Photo: Ryohei Tomita

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Photo: Kenta Hasegawa

塚本智也 個展「Journey of Encounters」開催概要

会期2025年7月5日(土)から8月5日(火)まで
会場Gallery & Bakery Tokyo 8分
時間8:00〜19:00
観覧無料
URLhttps://tinyurl.com/y4wck54b