亡き友人に捧げる新シリーズを含む日本初となる個展

MAKI Galleryで「24 Colors for Junichi」が2024年9月15日（金）から10月15日（日）まで開催される。アブラハムズはロンドンを拠点に活動するアーティストで、形と色彩の構図を探求しつつ、素材の質感を活かして深みを生み出す。加工されていない麻布を使用したキャンバスや、絵の具の層、パレットナイフの動きが作品に独自の揺らぎをもたらしているアブラハムズの作品は、完璧さを追求するのではなく、偶然の要素を取り入れることで予測不能な展開を引き出すことに特徴がある。

本展では、彼の亡き友人ジュンイチに捧げる新シリーズ「24 Colors for Junichi」を発表。ブリンキー・パレルモへのオマージュとして制作されたこのシリーズは、日本で友人のそばにいた際にスケッチを描き、シリーズを通じて時間の概念を表現しようと試みている。さらに「Sympatheia」や「Stack Paintings」シリーズからの作品も展示される。「Sympatheia」は相互のつながりや依存をテーマにした作品で、太陽の核融合プロセスからインスピレーションを得たもの。また、「Stack Paintings」では複数のキャンバスを積み重ねて独自のストーリーを描き出している。アブラハムズにとって日本は特別な意味を持つ場所であり、この地で多くのアイデアが生まれた。

Untitled, 2024, Oil and wax on hessian over panel, 180.0 x 30.0 cm

Untitled, 2024, Oil and wax on hessian over panel, 40.6 x 35.6 cm

Untitled, 2024 (detail)

Sympatheia 3, 2024, Oil and wax on hessian over panel, 213.0 x 120.0 cm

ジョニー・アブラハムズ　プロフィール

1979年ワシントン州タコマ生まれ。現在はロンドンを拠点に活動しており、大胆な色彩と緻密な技法で知られる。近年では、ロンドンやニューヨーク、コペンハーゲン、サンフランシスコなどで個展を開催している。

Photo by Na KimPhoto by Na Kim