世界や他者とのつながりを 再評価する
現代美術家 松山智一はヴェネツィアのアルセナーレに隣接するマガジーノ41号で2024年4月20日(土)から11月24日(日)まで個展「Mythologiques」を開催する。第60回ヴェネツィア・ビエンナーレに併せ、コンテンポラリー・イスタンブール財団が主催し、スイス出身のキュレータークリストフ・ドスヴァルトの編成によるこの展覧会は、文化的アイデンティティ、 移住、グローバライズされた世界の多面的なパノラマを横断している。
日本とアメリカでの生活から受け継いだ経験を背景とし、松山の作品は文化的アイデンティティのダイナミクスと多様で流動的な経験の複雑な相互作用を鮮やかに証明している。「Mythologiques」において、松山は地理的及び文化的境界を超えた視覚的対話を創造し、グローバライズされた社会における所属の本質について考えさせる機会を提示する。彼の芸術は異文化間の永続的な交渉を最前面に出し、さまざまな起源の記号と象徴を多次元的かつ一体的な物語として織り交ぜる。この展覧会は、松山の芸術的旅路の提示にとどまらず、現代世界における文化的融合、所属、そしてアイデンティティのテーマについての深い思索となる。
松山智一 | MATSUYAMA Tomokazu プロフィール
1976年岐阜県生まれ、ブルックリン在住。絵画を中心に、彫刻やインスタレーションを発表。アジアとヨーロッパ、古代と現代、具象と抽象といった両極の要素を有機的に結びつけて再構築し、異文化間での自身の経験や情報化の中で移ろう現代社会の姿を反映した作品を制作する。バワリーミューラルでの壁画制作(ニューヨーク / 米国、2019年)や《花尾》 (新宿東口駅前広場、東京、2020年)、《Wheels of Fortune》(「神宮の社芸術祝祭」明治神宮、東京、2020年)など、大規模なパブリックア ートプロジェクトも手がけている。近年の主な個展に、「 Accountable Nature」龍美術館(上海 / 中国、2020年|重慶 / 中国、2021年)、「雪月花のとき」弘前れんが倉庫美術館(弘前 / 日本、2023年)などがある。
「Mythologiques」開催概要
会期 | 2024年4月20日(土)から11月24日(日)まで |
会場 | Maggazino No.41, Marina Militare, Arsenale di Venezia |
URL | https://tinyurl.com/3ftysb53 |